eコラム「北斗七星」

  • 2018.03.20
  • 情勢/社会

公明新聞:2018年3月20日(火)付



きょう3月20日に開園136周年を迎えた上野動物園(東京都台東区)で今、一番の人気者といえば、やはりジャイアントパンダのシャンシャン(メス)だろう◆生後約9カ月だが、既に体重は21キロ超。同園が16日にホームページで公開した動画や画像では、屋外運動場にある木に登ったままタケで遊んだり、食事中の母親のシンシンにじゃれついたりする姿が。何とも愛苦しい◆このパンダ、中国南西部の四川省などの高地に生息する野生の数は1800頭余り。世界の動物園などで飼育されている数を合わせても約2300頭にすぎず、国際自然保護連合は絶滅危惧種に指定している◆このため生息地の中国では、森林の保護や飼育施設で育てたパンダを野生に戻す「野生復帰」に力を注いでいる。これに加えて大切なのが、生息地域外の動物園などが飼育繁殖の技術を生かしてパンダを増やす協力だ◆同園の福田豊園長は「私たちはもっとパンダを増やし、帰るべき自然を守っていかなければならない」と語る。その一言に、パンダのみならず、動物園の重要な役割の一つである「希少動物の保護・繁殖」にかける熱い思いが伝わってくる◆もうすぐ子どもたちの春休み。家族で動物園に足を運んで希少動物を前にし、自分にできることを話し合ってみるのもよいのでは。(翼)

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