eコラム「北斗七星」

  • 2018.03.16
  • 情勢/社会

公明新聞:2018年3月16日(金)付



「思いこんだら試練の道を」との主題歌が流れ、テレビに釘付けになった子どものころ。アニメ『巨人の星』のテレビ放送が始まったのは50年前の3月。主人公・星飛雄馬(巨人)と宿敵・花形満(阪神)の勝負にドキドキした◆その舞台となった後楽園球場が、東京ドームに生まれ変わったのは30年前のあす17日。翌18日には、こけら落としの試合(オープン戦)開始前のセレモニーで、前年に引退した江川卓氏が巨人のユニホームで登板。バッターボックスには往年のライバル・掛布雅之氏(阪神)が立ち、場内を沸かせた。現役時代の対決はいつも、1球目がカーブでバッターは見送るのが二人の暗黙の約束で、そこからの真剣勝負はこん身のストレート対フルスイングだった◆武士は真剣の斬り合いで「時にはミスもある」などと思わないはずだと語ったのは、ドーム元年に巨人の監督だった王貞治氏。「時代は違えど、命懸けの勝負をしているかどうかです」と◆ペナントレース開幕も近い。「プロの世界の厳しさは、十分理解しているつもり」と言いながら、「王さんのような野球人になりたい」と試練に臨むルーキー・清宮幸太郎選手(日ハム)など、若き闘士への期待は高まる◆野球に限らず、いずこにもそれぞれの人生の舞台で真剣勝負に挑む青年がいる。応援し、共に歩もう。(三)

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