e体験型授業で政治を身近に

  • 2018.02.13
  • エンターテイメント/情報

公明新聞:2018年2月13日(火)付



小学校で模擬議会「声一つで街は良くなる」
大津市



私たちの声で、暮らしをより良くできる!――。滋賀県大津市の市立仰木の里小学校でこのほど、議会の役割と仕組みをロールプレイ(役割演技)しながら学ぶ「模擬議会」が開催された。これには公明党の高橋健二、改田勝彦の両市議が訪れ、児童たちの活発な議論の様子を見守った。

社会科の特別授業として行われた「模擬議会」には、6年生の全児童が参加。議会で取り上げるテーマは、事前にクラスで出し合った案のうち、要望が多かった「無料Wi―Fiスポットの拡充」と「街灯の増設」が選ばれた。

児童たちは、二つの要望が市政に反映されるまでの過程をロールプレイ。「市民」(2グループ計8人)、「議員」(10人)、「市長」(同)の3チームに分かれ、市民から議員に要望書を提出。議員はその内容を詳しくヒアリングし、議案を作成する。一方、市長はその間に、設定予算500万円の範囲内での実現手法を検討。こうした一連の作業を経て、本会議での質疑に移るといった流れだ。


大人顔負けの白熱した論戦展開


このうち、無料Wi―Fiスポットの拡充については、市民から議員に対し、「避難場所にもWi―Fiがあれば、家族の安否や最新の災害情報も分かって安心なのに」との声が。議員たちは真剣にメモを走らせながら、校区内の地図を広げ、設置が必要な場所を市民と共に確認。学校や公園などの公共施設に計35カ所のWi―Fi設置を求める議案を取りまとめた。

その後の本会議で、議員は「設置費用は一つ約10万円で、400万円ほどで実現できる。市民の安全を守るために必要だ」と主張。これに対し、市長が「避難場所への設置には賛成だが、維持費を含めると予算をオーバーする」と応じるなど、大人顔負けの白熱した論戦が展開された。議論の末、7カ所にWi―Fiを設置する旨の議案が全会一致で可決、成立した。

終了後、議員役を演じた吉村貫一郎君は「市民の代表として声を届けるのは緊張したが、その声一つで街は良くなっていくと感じられた」と感想を。担任の岡山駿教諭は「体験を伴うと、子どもたちの政治や行政に対する理解もぐっと深まる」と手応えを口にしていた。


公明市議も協力


同校では、子どもたちに政治を身近に感じてもらおうと、2014年から独自に「模擬議会」の取り組みを行っている。高橋市議も同校の要請を受け、議会に関するクイズや自身の体験を交えて講演するなど、開始当初から一貫して協力してきた。

5回目の開催となった今回は、市学校教育課と議会局が連携して取り組む「議員さんと市議会について学ぼうプロジェクト」の一環として実施された。市によると、18年度以降、同校での取り組みを参考に他の小学校でも実施していく予定。

高橋市議は「若い世代がもっと政治に興味や関心を持てるよう、議会の一員として今後もあらゆる角度からアプローチしていきたい」と話していた。

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