eコラム「北斗七星」

  • 2018.02.05
  • 情勢/社会

公明新聞:2018年2月3日(土)付



「太陽が出ている間に屋根は修理しなければならない」。米国が景気後退から抜け出して1年ほどたった1962年、当時のケネディ大統領は議会でこう訴えたという。国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事が講演などでよく紹介している◆その意味は、景気回復に浮かれることなく改革を進めてこそ持続的な成長が可能になるということ。10年前のリーマンショックの教訓を忘れず新たな危機の芽を摘み取ると同時に、世界経済が好調なうちに成長の基盤をより強くする努力を怠ってはなるまい◆IMFは先週発表した世界経済見通しで、「世界的に経済成長の勢いが増している」と分析し、今年と来年の成長率予測を上方修正した。同時に、今こそ「改革を行う理想的なチャンス」とも指摘している◆具体的には、構造改革による潜在成長率の引き上げや、成長の恩恵を社会に広く行き渡らせることなどを求めている。自公政権が進める「働き方改革」や「全世代型社会保障」が、いかに的を射た取り組みであるかが分かる◆冒頭のケネディの警句は、私たちの身近な暮らしにも当てはまる。例えば、地震をはじめ自然災害への備えはどうだろうか。東日本大震災から来月で7年を迎える。備蓄品、連絡手段、家具の転倒防止など、改めて点検しておきたい。(幸)

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