eコラム「北斗七星」

  • 2018.01.29
  • 情勢/社会

公明新聞:2018年1月29日(月)付



61年前のきょう、日本初の南極観測船「宗谷」による観測隊が南極の一角に上陸し、周辺を昭和基地と名付けた。日本を出発したのは前年の11月8日。長旅の末の第一歩だった。「宗谷」の後を継いだのは「ふじ」。18回にわたる南極輸送活動を行い、観測隊がオゾンホール発見のきっかけをつくった◆「ふじ」は現在、名古屋港に係留され、当時の姿を残す博物館になっている。隊員のベッドは幅約70センチ。落下防止のベルトが備えられていた。船が45度傾くからだ。船内には理髪室もあり、全国理容連合会の「理容遺産」に認定されている。長い航海中の散髪はうれしかったに違いない◆私たちの周りにも散髪を心待ちにする人がいる。理容店に行くことが難しい寝たきりの人や重い障がいを持つ人だ。店による訪問サービスは出張料金が掛かる場合が多い◆これを利用しやすくするため長野県では全19市が助成している。県理容生活衛生同業組合が上田市の公明議員に協力を求め、議員のネットワークで実現した◆「ふじ」は船体を揺らすことで氷を砕き、進む。厚い氷に阻まれると、後退して勢いをつけ、最大馬力で氷に体当たり。これを何千回も繰り返し、氷海を渡った◆後退しても、それをバネに勢いを増す。「大衆のための政治」実現へ公明党は体当たりで進む。(直)

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