e増える独居高齢者 支援へ地域の力どう引き出すか

  • 2018.01.25
  • 情勢/解説

公明新聞:2018年1月25日(木)付



地域のつながりが希薄化する中、そのあり方を本格的に見直す時ではないだろうか。

国立社会保障・人口問題研究所が世帯数の将来推計を発表し、2040年には全世帯の約4割が1人暮らしになると予測した。晩婚化や未婚・離婚の増加が要因という。

とりわけ深刻なのは65歳以上の高齢者だ。40年に男性の20.8%、女性は24.5%が独居世帯となる見込みだが、配偶者も子どももいない1人暮らしの高齢者は、現役世代に比べて経済的に困窮しやすく、家族の支援も望めない。

健康面でも不安定になりがちだ。買い物や通院、食事などはままならず、孤独死のリスクも高まる。独居高齢者が陥る悪循環を食い止める対策を急がなければならない。

各自治体では、見守りサービスや家事支援などを行っているが、独居高齢者の増加に追い付かないのが現状だ。

ここは、企業や住民ボランティアなど民間を含め「地域の力」を結集した互助・共助のネットワークを活用し、高齢者が地域とつながりを持って自立できる体制を構築していくべきである。

参考にすべき取り組みは少なくない。

例えば、住民約6000人のうち65歳以上が4割を占める千葉県柏市の豊四季台団地では、市、東京大学、都市再生機構(UR)が協力して高齢者向けの住宅を整備。同時に、高齢者が生きがいを持てるように農業や育児などで高齢者が培ってきた経験を生かす事業を展開し、好評を博している。

こうした地域一体の取り組みを、政府が後押しすることも必要だ。

また、政府が現在検討している高齢社会対策大綱の見直し案で、高齢者の就労促進を掲げている。自立を支える効果的な施策を打ち出してほしい。

折しも、英国では政権内に「孤独担当相」を新設し、孤独を指標化する手法の研究や対策のための基金設立など、孤独をなくす政策を検討していくことを発表した。

公明党は地域住民などが自発的に支え合う互助のネットワークを基盤とした「支え合いの共生社会」をめざしている。「独りにしない」寄り添う社会を日本でも実現したい。

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