e全13小中学校で全量切り替え 給食に地元産有機米

  • 2017.11.22
  • 情勢/経済

公明新聞:2017年11月22日(水)付



安心、安全、おいしい

「いすみっこ」ブランド化を促進

千葉・いすみ市



食の安全・安心の向上や食育の推進などを図ろうと、千葉県いすみ市は10月から、市立小中学校全13校の給食で使われるコメを、農薬や化学肥料を使用せずに栽培された地元産の有機米ブランド「いすみっこ」に全量切り替えた。地元産有機米の給食は全国でも珍しい試み。推進してきた市議会公明党の高森和久、山口朋子の両議員がこのほど、市立夷隅小学校で給食の様子を視察した。

「いただきまーす!」。夷隅小学校5年生のクラスに元気な声が響き渡った。笑顔で給食を味わう児童たちに高森、山口両議員が「『いすみっこ』が大好きな人は?」と尋ねると、「はーい!」と一斉に手が挙がった。

「もちもちしていて、甘くておいしい」とほほ笑むのは、児童の小川未結さん。佐久間友哉くんは「おかずがなくても食べられちゃう」と話していた。

いすみ市は、2014年から地元農家らの協力を得て有機稲作モデル事業をスタート。15年4月から「子どもたちに安心・安全なおコメを提供したい」との農家の思いを受け、学校給食の一部で地元産有機米利用を開始した。

一方、学校給食での利用が始まったことで、商品化の機運が高まり、市民団体や農家など有志による「いすみの有機米ブランド化プロジェクトチーム」が発足。未来を担う子どもたちの健やかな成長を願って有機米を「いすみっこ」と名付け、品質向上と生産拡大を図った。

市の積極的な働き掛けもあり、当初5人だった有機稲作モデル事業への参加農家は、今年度までに23人に増加。作付面積は当初の約1.1ヘクタールから約14ヘクタールに増え、毎年の収穫量も約4トンから約50トンとなり、全小中学校の児童生徒計約2300人分の使用量となる約42トンを賄えるようになった。

さらに、味覚の点でも評価が得られるようになり、16年には大手航空会社のファーストクラスの機内食に採用された。

市農林課の小高政喜課長は「今後は、いすみっこの増産やPR、販売促進などに取り組んでいく」と話していた。


公明が後押し


市議会公明党はこれまで、高森議員が12年3月の定例会で、環境の保全や食の安心・安全の向上を図るための低農薬米の生産や、市産米のブランド化による地域活性化について質問。山口議員も14年3月の定例会で、地産地消の観点から市産米を学校給食に使用するよう訴えていた。

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