e編集メモ

  • 2017.11.01
  • 情勢/解説

公明新聞:2017年11月1日(水)付



民進党 一転「存続」も迷走は続く



民進党は31日、両院議員総会で新代表に大塚耕平参院議員を選出した。衆院選を前に、希望の党への合流を決断した前原誠司前代表が党分裂を招いた責任を取って前日30日に辞任。「特別国会の召集が目前に迫るなか新代表を決められない異例の事態」(31日付「日経」)に陥り、党内からは「前代未聞だ」などと憤りの声が相次いでいた。

そもそも、民進党は希望の党へ合流するはずだったのではないか。選挙期間中、希望の情勢が厳しいと知るや、合流に対し慎重な姿勢に転換。選挙後、27日の両院議員総会で存続を正式に決める迷走に、多くの国民があきれ果てている。

同党の地方組織も、合流問題で置き去りにされた不満が強い。30日の党全国幹事会では、参加者から前原氏に対し「すぐに代表を辞めるべきだ」と怒号を浴びせ、前原氏を引責辞任に追い込んだ。ただ、まずは民進党全体として希望の人気にすがった「自らの対応を反省すべきだろう」(28日付「読売」)との指摘は当然だ。

さらに、地方組織からは「県連が残っても、今後の地方選挙、参院選をどう戦うのか分からない。路頭に迷っている」「党がちゃんと政策を打ち出して存続していけるのか不安」などの声が噴出している。その一方で、一部には「2019年の統一地方選や参院選まで党が存続する保証はないとの危機感が強いため」(31日付「読売」)、民進党に見切りをつけて立憲民主党への合流を模索する動きが出ているとも報じられている。

もはや政党としてのたがが外れてしまった状態の民進党。国政も地方も展望が開けないのは自ら招いたことだが、国民の政治不信につながる迷走は、もうやめてもらいたい。(洋)

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