eコラム「北斗七星」

  • 2017.09.29
  • 情勢/社会

公明新聞:2017年9月29日(金)付



今年の夏、東京都内のある市で友好交流都市の中国・蘇州市から少年サッカー交流団を招いて親善試合が催された。日本対中国ではなく、日中混合のチーム同士で対戦。当日の通訳など交流に尽力した公明党の女性市議は「言葉も通じない両国の子どもが、同じチームで心一つに見事なパス回しなどを見せ、感動した」と◆彼女の感動には背景が。市議になる前の2011年、東電福島第1原発事故の後、仕事で北京へ渡ると中国人から、「あなたから放射能がうつるのではないか」との心ない言葉を投げつけられ、悪化する日中関係を肌で感じた◆だから「蘇州市との交流は、年に一度もあるかないか。その一回の出会いでどれだけ信頼を深めるか、一瞬一瞬が勝負です」と熱く語る彼女◆45年前のきょう、両国の国交正常化が宣言された。しかしその後も"寒暖"を繰り返してきた日中関係。12年には、尖閣諸島をめぐって冷え込み、北京での正常化40周年の式典も中止に。機を逃さず翌年1月、山口那津男代表が中国へ飛び、習近平国家副主席(当時)と会談し、関係改善の端緒を開いたことも記憶に新しい◆いま「平和の党」公明党の存在が重みを増す中、きのう衆議院が解散し、23日後には総選挙。機を逃さず"一瞬"の出会いに勝負をかけ、公明支持の対話を広げたい。(三)

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