e人手不足 高卒者の力量アップに支援を

  • 2017.09.20
  • 情勢/解説

公明新聞:2017年9月20日(水)付



2018年春に卒業する高校3年生の就職活動が、19日から本格的にスタートした。選考に臨む高校生たちにエールを送りたい。

人手不足を背景に、高卒採用の求人倍率は6年連続で拡大し、来春卒も高水準が見込まれる。厚生労働省によると、今春就職した高校生は、3月末時点で約17万2000人、就職内定率は99.2%と前年を上回った。

人口減少が進む一方で、大学への進学希望者が増えている。人手不足に悩む企業にとって就職を希望する高校生の存在は貴重だ。昭和の高度成長を支えた若年労働者は、その潜在能力の高さから"金の卵"と呼ばれた。現代の企業の高卒者に対する期待も同じであろう。

人手不足に対応するため、各企業は生産性の向上に努めており、従業員の能力向上も大きな課題となっている。この点、就職を希望する高校生についても、時代の変化に応じた支援が必要ではないか。

注目したい取り組みがある。文部科学省が14年度から実施している「スーパー・プロフェッショナル・ハイスクール(SPH)」だ。

SPHに指定された高校は、大学や研究機関、企業などと連携し、生徒が高度な知識や技能を身に付けられるような実践的な教育に取り組む。文科省は、カリキュラム策定などで支援する。

SPHでは、織物産業における新たな素材づくりやブランド化の推進、ICT(情報通信技術)を利用した農作物の管理技術の開発、利用者側に寄り添った高度な介護技術の考案など、さまざまな研究が行われている。

SPHはまだ少数だが、見逃せないのは、地域と連携して生徒のスキルアップ(技能向上)を図る観点である。地場産業と協力する取り組みは、SPHに限らず他の高校でも実践可能であるからだ。SPHの成果は、文科省のホームページに詳しく掲載されている。参考にしてほしい。

18年度予算概算要求には、高校生の留学費用の一部を助成する事業が盛り込まれた。グローバルな視野と語学力の向上もまた、次代を担う人材には必要だ。若者がその可能性を大きく開けるよう、人づくりに知恵を絞りたい。

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