eコラム「北斗七星」

  • 2017.08.24
  • 情勢/社会

公明新聞:2017年8月24日(木)付



「夏草の一本の茎を眺めながら」、アメリカの詩人ホイットマンは「今こそわたしは何もせずに、耳をそばだてることだけをしよう」とつづった(富田砕花訳『草の葉』レグルス文庫)◆この夏、東京都の一人親家庭を支援する団体が、初めて都議会公明党を訪れた。一人親家庭の困窮を吐露し、「希望の持てる生活ができるよう最大限の尽力を」と涙ながらに訴える。都議らは真剣に耳を傾け、深くうなずきペンを走らせた◆「こんなにも私たちと"同じ目線"で話を聞いてくれるとは思わなかった」と感謝する団体のメンバー。ある政党では、居眠りしたり、携帯電話をいじったり、「流れ作業のように対応され、聞く耳さえ持ってくれなかった」と言う◆先の都議選で他党の街頭演説会に足を運んだある男性。候補やスタッフに話し掛けてもまったく取り合ってくれない。「大勢の前では熱心に訴えるのに、目の前の一人とは向き合わないのか」。一方、公明党の演説会では、候補が男性に歩み寄って声を掛ける。会話は弾み、信頼の固い握手を交わした◆「党への信頼度は『議員力』に表れている」(山口那津男代表)。誠実に"一人"の声を聴く力も「議員力」。ホイットマンが大切にした言葉は「"大衆と一緒に"の一語だ」。目の前の大衆、その一人の声に耳をそばだてたい。(三)

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