eコラム「北斗七星」

  • 2017.08.21
  • 情勢/社会

公明新聞:2017年8月21日(月)付



「今年の夏は雨の降り方が普通じゃない」。そんな話をよく耳にする。以前はあまり起きることがなかった1時間に100ミリを超えるような猛烈な雨が、今年は頻繁に観測されている。特に7月は各地で豪雨に見舞われた◆福岡、大分両県に被害を与えた「九州北部豪雨」では、積乱雲が帯状に連なる「線状降水帯」が大雨をもたらしたという。しかし、線状降水帯がいつ、どこで発生するのか、明確な予測は現在でも難しいらしい。被災地では急な大雨で川が増水し、避難が間に合わなかった例も多い◆一方で、普段から災害に備えて避難経路などを確認しており、今回も地域ぐるみで早めに避難し、被害を最小限に抑えた例も報告されている。やはり災害には、自分の身は自分で守るという意識と備えが欠かせない◆自治体のホームページなどでハザードマップを確認し、自分の住む地域の災害危険度がどの程度なのか知っておくことも重要。災害の危険があるときは、テレビ、ラジオなどで気象や避難に関する情報に注意を払うことが大切だ◆災害に限らず、人間の心には危険が迫ったとき「自分は大丈夫」「まだ大したことない」と事態を過小評価する性質があるという。災害時はそんな楽観は禁物。危険を感じたら、いち早く身を守る行動を起こすことを肝に銘じたい。(千)

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