e東日本大震災で被災 中央体育館を再建

  • 2017.07.21
  • 生活/生活情報

公明新聞:2017年7月21日(金)付



市民の"復興の象徴"に
災害時は防災拠点機能も
公明、整備を後押し
茨城・日立市



茨城県の日立市議会公明党(舘野清道幹事長)はこのほど、市内にある総合体育館「日立市池の川さくらアリーナ」を視察し、関係者から説明を受けた。この施設は、東日本大震災で被災した中央体育館を建て直したもので、市民にとって"復興のシンボル"になっている。

東日本大震災では、日立市で震度6強の地震を観測し、同市の沿岸部にも津波が襲った。1万5000棟を超える建物が全半壊などの被害を受け、市内69カ所の避難所に1万3000人以上が避難した。

市のほぼ中央に位置する市民運動公園内にあった旧中央体育館は、年間10万人以上が利用する市の中心スポーツ施設だったが、震災により柱や基礎部分が損傷するなど大きな被害を受けて以来、使用できない状態になった。

復興に向けて旧体育館を新しいスポーツ拠点として再整備するため、市は2011年9月に施設を改築する方針などを示した震災復興計画を発表。12年10月から新体育館の設計が始まり、既存施設の解体を経て今年1月に総合体育館としてオープンした。

総合体育館は、鉄筋コンクリート造りの地上2階建て、延べ床面積が9749平方メートル。震災復興へ飛翔する意義を込めて躍動感のある外観にデザインされている。災害時には防災拠点としての機能を果たすため、館内に備蓄倉庫や非常用発電設備、貯水タンクなどが配備された。

メインアリーナには、可動席や車いす席を含めて計2642の観客席を確保。競技場面積は約2379平方メートルで、バスケットボールコートが3面とれる広さ。館内にはサブアリーナや選手控室、多目的室なども整備され、国民体育大会の試合会場としても活用される予定だ。

また、子育て世代に配慮してキッズルームや授乳室を完備。交流スペースや市民が利用できるトレーニングルーム(有料)も好評で、新しく生まれ変わった体育館を訪れた市民からは、「震災の爪痕を残していた体育館がようやく再建され、日立市の復興を改めて実感した」などの声が寄せられているという。

市議会公明党はこれまで、12年3月定例会で体育館整備などの復興事業を着実に進めていくための財政見通しについてただしたほか、15年度予算要望などで事業を後押ししてきた。

舘野幹事長らは「住民憩いの場としても愛されている施設だけに、一人でも多くの市民が集い合い、心の復興につながるイベントを開催するなど、効果的な施策を進めていきたい」と語っていた。

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