eコラム「北斗七星」

  • 2017.07.21
  • 情勢/社会

公明新聞:2017年7月21日(金)付



明後7月23日は「大暑」。二十四節気の一つで、文字通り、1年のうちで暑さが最も厳しい時として名付けられた。この日から立秋(8月7日)の前日までの期間を大暑と呼ぶこともある◆芥川龍之介は「兎も片耳垂るる大暑かな」と詠んだが、梅雨が明けてセミの鳴き声が賑やかになるのも、この時期。日本気象協会などによると、これからの夏本番は、これまで以上に厳しい暑さが続く見込み。それだけに熱中症には、くれぐれも気を付けたい◆熱中症になる人は年間30万~40万人。今月10~16日の1週間に熱中症で救急搬送された人は7680人で、前週の1.8倍に急増した。特に暑さに気付く感覚が鈍く、水分やミネラルが不足しがちな高齢者は十分な注意が欠かせない◆熱中症を防ぐポイントは、喉が渇く前に小まめに水分を補給すること。外出の際は体を締め付けない涼しい服装で、帽子や日傘などの日よけ対策を心掛けよう。家では室温が28度を超えないよう、エアコンや扇風機を上手に使いたい◆もう一つ大切なのが、栄養バランスの良い食事だ。元々、大暑の日は「天ぷらの日」。今は毎月23日に増えたが、夏バテしやすいこの時期に食材の栄養成分を逃さない天ぷらを食べ、スタミナをつける意味らしい。猛暑を乗り切る暮らしの知恵の一つといえよう。(翼)

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