e無料がん検診が好評

  • 2017.07.20
  • 生活/生活情報

公明新聞:2017年7月20日(木)付



早期発見へ受診者増
公明が推進「女性限定日」を拡大
埼玉・新座市



埼玉県新座市では現在、がん検診の対象年齢の市民が無料で受診できる、胃がんや乳がんなど6種のがん検診が好評だ。集団検診に加え、市と近隣の3市が指定した医療機関でも、個別の検診が窓口の自己負担なしで受けられる。全国でも珍しい取り組みで、今年度は、検診スタッフが全員女性という女性対象の集団検診の回数を増やすなど、女性特有のがん検診を拡充。推進してきた公明党市議団(亀田博子団長)は市保健センター内で4日、市担当者から実施状況を聞いた。

1981年以降、日本人の死因1位は、がん。市では年間約400人ががんで亡くなり、年々増える傾向にある。予防には、早期発見・早期治療が鍵とされ、市は、2013年度から6種のがん検診を無料化している。

対象は、職場などでがん検診を受ける機会のない市民。胃がん・肺がん・大腸がんは30歳以上、前立腺がんは55歳以上の男性、乳がんは30歳以上の女性、子宮頸がんは20歳以上の女性などで、各がん検診を年度内に1回、無料で受診できる。

市保健センターによると、15年度のがん検診の受診者数は、肺がんが1万4996人、大腸がんが1万5518人で、無料化前の12年度に比べ約5割増えた。他のがん検診についても、右肩上がりに推移しているという。

また、集団検診より個別検診の受診者数が多い一方で、乳がん、子宮頸がん検診は、両方を実施する指定医療機関が2カ所と少ない。このため市は今年度、乳がん、子宮頸がんの受診を必須とする集団検診「女性限定日」に土曜日の午後を加え、従来の年6回から8回に増やした。さらに乳腺の密度が高く、乳がん検診のマンモグラフィーでは異常が見つかりにくい「高濃度乳房」についての通知も始めた。

集団検診では、会場の一室で未就学児を預かる無料の一時保育(予約制)も行っており、利用した受診者から好評を得ている。

女性特有のがん検診の啓発のため、市は乳がんの撲滅や早期発見を啓発するピンクリボン月間(10月)に、広報誌で乳がんを特集したり、受診を呼び掛けるマグネットシートを市内循環バス「にいバス」に貼るなどして、広くPRしていく。担当者は「がん検診の大切さを知って、早期発見・早期治療につなげてほしい」と話していた。

集団検診の申し込みは、市の予約専用電話(電話番号)0120-23-8623。次回、9月の開催分の受付は8月6日に開始し、同10日まで。個別検診は、指定医療機関に事前予約が必要。

党市議団は、がん対策の強化を一貫して推進してきた。議会質問を通じて、がん検診の無料化や女性特有のがん検診の拡充を繰り返し主張したほか、昨年12月定例会では、行財政改革で、がん検診の有料化を検討する市に対し、無料化の継続を訴えていた。

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