e人口減でも社会に活力

  • 2017.05.22
  • 情勢/社会

公明新聞:2017年5月22日(月)付



働き方改革などで女性、高齢者の活躍 後押し
ミッドランド毎日フォーラム井上幹事長の講演から



公明は「現場力」で民意を反映


公明党の井上義久幹事長が17日に名古屋市内で行った、「ミッドランド毎日フォーラム」での講演要旨は次の通り。

【自公政権4年半】自公政権が再びスタートして4年半になるが、最大の成果は「政治の安定」だ。4度の国政選挙を経て、衆参両院で安定過半数を確保し、かつての"ねじれ"は解消した。数の上では安定した政権運営ができるが、与党が多数を占めているから政治が安定するわけではない。国会運営でも世論を踏まえながら、国民の理解を得られるようにすることが基本だ。

自民、公明両党はそれぞれに寄せられた民意を踏まえて議論を積み重ね、平和安全法制の整備や消費税の軽減税率などの議論でも、幅広い民意を政治の意思決定に反映させてきた。そうした自公政権の取り組みが、高い内閣支持率を維持している要因だろう。

政治の安定に果たす公明党の役割は、極めて大きい。公明党は政治には「リアリティー(現実感)」が大事だと考えている。「今、現実に何が起こっていて、国民が何を求めているのか」という現実を受け止めることが重要だ。公明党には全国に約3000人の地方議員がおり、国会議員を含めた議員同士のネットワークを通じて、現場の声をつかむ力がある。このリアリティーを政治に反映させていくことが、政治が安定する大きな要因だ。今の政権がそうしたリアリティーを失うことがないよう、公明党が役割を果たしていきたい。

政治の安定による大きな成果の一つは、外交・安全保障だ。緊迫する北朝鮮情勢やトランプ米政権の誕生、英国の欧州連合(EU)離脱、フランスでの極右勢力の台頭など、世界情勢が不透明な中、日本の外交・安全保障は重要な課題になっている。

こうした中で、安倍晋三首相は「地球儀を俯瞰する外交」を掲げ、70を超える国々を訪問し、世界でイニシアチブ(主導性)を発揮している。予算審議などを行う通常国会の会期中に、首相が海外に出るのは大変なことだ。これができるのも、政治が安定しているからだ。

【持続可能な社会への政策】内政の最大の課題は、2010年を境に本格的な人口減少社会に入ったことだ。現在の人口は約1億2700万人だが、50年後には約8800万人になるとの推計もある。一番大きな問題は、人口減少の速度以上に高齢化のスピードが速いことだ。今の高齢化率は26.6%だが、50年後には38.4%になるという。

一方で、長寿命化も進み、今、日本に100歳以上の高齢者は約7万人いるが、50年後には70万人になるとも言われている。日本人の100人に1人が100歳という社会になる。高齢化と長寿命化が同時に進む中、持続可能な社会をどう構築していくかが、政治に課せられた課題だ。

これに対応すべく自公政権はまず、デフレ脱却、経済再生へ、金融政策、財政政策、成長戦略の「3本の矢」を強力に推進し、経済は大きく改善した。景気拡大期間は52カ月と戦後3番目の長さで、完全失業率は2.8%(3月)、有効求人倍率は1.45倍(同)まで改善した。

自公政権は、地方創生や1億総活躍、働き方改革など次々と政策を打ち出してきた。バラバラで目先を変えているように見えるが、いずれも持続可能な社会に向けた課題を、一つ一つ解決していくための政策だ。

具体的には、今後の労働人口の減少を見越し、特に高齢者や女性が働く環境を整えることで、生産年齢人口(15~64歳)が急激に減ることを緩和する。それには働き方改革で女性が活躍できる環境を充実させ、子育て支援に力を入れなくてはならない。 

韓国では大学を卒業しても3~4割の人しか就職できないといわれているのに対し、日本では、ほぼ100%の人が就職できるにもかかわらず人手不足に陥っている。これを解消するには、ICT(情報通信技術)やAI(人工知能)を積極的に活用し、働き方改革を進めていくしかない。

また、日本は眠れる「人材大国」でもある。専業主婦や子育てを終えた女性には、高学歴で能力の高い人が多い。定年を迎えた中高年の人でも有能な人が多くいる。人口減少社会を"武器"と捉えて、こうした潜在力をフルに引き出していきたい。

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