eコラム「北斗七星」

  • 2017.03.17
  • 情勢/社会

公明新聞:2017年3月17日(金)付



「麗しき春の七曜またはじまる」(山口誓子)。まだ寒い日もあるが、うららかな陽気に誘われて、子どもを外遊びに連れ出したい日が増えてきた。近所の公園でも滑り台やブランコなどで遊ぶ幼子たちの歓声が愛らしい◆だが、これらの遊具による子どもの事故が相次いでいる。「特に多いのが3~5月の春」(消費者庁)という。くれぐれも注意したい◆事故を防ぐには、遊具の管理者による適切な設置と点検、注意事項の掲示といった安全対策が欠かせない。ただ、思いもかけない行動に出るのが子ども。保護者は、ちょっと目を離した隙に事故が起こることをしっかり理解し、「目が届く」「声が届く」「手が届く」位置での見守りを心掛けたい◆もう一つ気を付けたいのが、子どもの服装と持ち物。フードやマフラー、縄跳び、ランドセル、肩掛け水筒のひもなどが遊具に引っかかって重大な事故を招くことがあるからだ。今年1月、都内の公園の滑り台で遊んでいた4歳女児の首に縄跳びのひもが絡まり、亡くなった事故は記憶に新しい。サンダルも足から脱げやすく、事故につながるリスクが高いので避けよう◆体力づくりに役立ち、挑戦心や社会性を育む公園での遊具遊びは子どもの成長に欠かせない。それだけに、大人の責任で安全・安心を守ってあげたい。(翼)

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