e地方議会を傍聴してみました

  • 2017.03.13
  • エンターテイメント/情報

公明新聞:2017年3月13日(月)付



市の課題解決へ真摯に議論
北九州市議会



地方議会では定例会が開催されています。身近な暮らしの課題などを中心に議論する地方議会の本会議や委員会は、原則として誰でも傍聴することができます。北九州市議会での、公明党議員の質問を傍聴してみました。

3月3日、小倉城の天守閣を間近に臨む北九州市議会を訪れました。受け付けを済ますと渡されるのはカラー刷りの「市議会のしおり」や議会日程、本会議での登壇者と質問時間帯が記された書類など。階段を上って3階の傍聴席に向かいます。足の不自由な方や車いすの方は、エレベーターで3階に行くこともできます。北九州市議会の傍聴席は本会議場137席。車いすのまま傍聴できます。6つある委員会室の傍聴席は各10~20席です。

この日の午後、公明党北九州市議団を代表して山本真智子団長が代表質問に立ちました。山本団長は、市の人口の減少局面が続き、政令指定都市で最も高齢化率が高い一方で、医療や介護の充実のためマスコミの調査などで住みやすいまちの上位にランクされている同市の実情に言及。その上で(1)住みよいまちを政策の柱に掲げる市の来年度予算案の重点政策について(2)市内への移住・定住促進策(3)女性が輝く社会の実現(4)さらなる子育て環境の充実(5)地域包括ケアの推進(6)観光客の誘致によるにぎわいづくり(7)文化財の保護・継承―などについて市当局の見解をただしました。

この中で山本団長は、市の保育所待機児童は年度当初はゼロなのに、年度末には200~300人台となることが続いている現状を指摘。幼い子を持つ地域の母親5人から相次いで保育所の入所相談を受けたとして、年間を通じた待機児童の解消のため、保育受け皿の拡充と保育士の確保策などに力を入れるよう求めました。北橋健治市長は、800人以上の受け皿確保などに取り組むことを約しました。

質問を傍聴していた党員の池田賢市さん(同市八幡西区在住)は「(90分の質問時間が)あっという間でした。市の課題が非常によく分かりました。市のことをもっとよく知らなければと感じます」と語っていました。

この後、公明党市議団として7日に成重正丈議員が質問。8日に金子秀一、渡辺修一、9日には冨士川厚子、中島隆治の計4議員が一般質問しました。4人は先の市議選で初当選したメンバーです。


定例会前に、議員団で検討会


党北九州市議団 山本真智子 団長

今年1月の市議選では、党員、支持者の皆さまをはじめ、多くのご支援、ご激励をいただき、市議会公明党として過去最高の13議席を獲得することができました。一人一人の議員が現場第一主義を大切に、現場の声を市政に届け、ネットワーク政党の強みを生かして国政にもつなげていくことが恩返しと思っています。

北九州市は、大学を卒業した人のかなりの数が地元を離れるなど、若者や女性の定着が課題です。高齢者の生活の足の確保を求める声も多くあります。

毎回、定例会の前には、市議団全員で検討会を行い、質問について意見を出し合います。新人議員4人も、市議選の戦いの中で多くの市民から市政に関する意見を聞き、一般質問に反映させることができました。今後とも、「大衆とともに」の精神を堅持し、全力で市政の課題に取り組んでいきます。


定例会の流れ


●定例会

地方議会の定例会は3、6、9、12月の年4回が一般的ですが、開始月が前後することもあります。通年会期の議会もあります。

3月議会は、条例などの審議に加え、新年度予算案なども審議されます。


●一般質問

全議員が出席する本会議で、首長の演説または条例や予算の提案理由の説明などを受けて議員による一般質問が始まります。代表質問を行う議会もあります。北九州市議会では、代表質問は公明党を含め4会派が行います。


●委員会

本会議での質問が終わると、常任委員会が開かれます。本会議で全議案を審議することは効率的でないため、委員会に分かれて議案の審査を行います。

住民の要望や意見を行政に反映させる請願や陳情、議会の意見を国に伝える意見書などについても審議されます。予算については、予算特別委員会を設置して詳細を審議することが一般的です。


●閉会

閉会日(最終日)には再び本会議が開かれます。各委員長から議案審査の結果について報告があり、質疑・討論の上、採決します。過半数の議員の賛成があれば議案は可決・成立します。請願や陳情、意見書、決議なども、報告に基づき採決などが行われます。

※一般的な議会での審議の流れを紹介したもので、議会によって違う場合があります。

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