e北斗七星

  • 2017.03.06
  • 情勢/社会

公明新聞:2017年3月4日(土)付



<垣板に猫のもたれる春日かな>寺山修司。あすは啓蟄。わが家の三毛猫も先日、歩くと床につきそうな腹を出して床に寝そべり、よだれを垂らしながら日光浴をしていた◆体重10キロ。求めに応じエサを与えた結果だから責任は飼い主にもある。自分でトイレの後始末も毛繕いもままならない。痒いところに足が届かず宙をかく。年齢は人間なら60代半ばという◆そんな彼女もネコらしい体つきの時はネズミは捕るわ小鳥は捕るわの俊敏さを見せてくれた。こちらが落ち込んでいると、ふと傍らにやってきて「元気出して」とばかりに膝に手をかけてくれたこともあった◆「かわいさ」が魅力のネコ。しかし今、野外で増えすぎたネコが、自然生態系を脅かす外来種として問題視されている(『ネコがこんなにかわいくなった理由』黒瀬奈緒子著、PHP新書)◆実際2月初め、鹿児島県・徳之島で野生化したネコが、国の特別天然記念物であるアマミノクロウサギを捕食する姿が初めて写真撮影され、ニュースになった◆どうしたらよいのだろうか。同著は「より多くのヒトが、ネコとの共存を願い、ネコと共存できるシステムづくりに関心をもって行動することで(略)まだまだネコに優しく、結果的に自分たちも豊かになれる社会を築くことができる」と。参考にしたい。(六)

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