eコラム「北斗七星」

  • 2017.02.28
  • 情勢/社会

公明新聞:2017年2月28日(火)付



きょうは、バレンタインデーとホワイトデーの中間にあたる。胸を焦がす思いは、伝わっただろうか。卒業や異動の季節。温めてきた気持ちを伝えたい◆「『伝える』と『伝わる』は違う」と語るのは、ジャパネットたかた創業者の髙田明氏。初の自著『伝えることから始めよう』(東洋経済新報社)が話題を呼んでいる。1986年、長崎県佐世保市にカメラ店を開業。高音で独特のしゃべりと、親しみやすさ、そして「金利・手数料は負担します」で売りに売り、年商1700億円の企業に育て上げた◆性能や機能の説明に終始せず、商品が生活をどう変えるのかを伝える。例えば、ボイスレコーダー。会議や取材に使うのは当たり前だが、「物忘れしそうな時に、自分の声をメモしてもいいですよ。軽くて、操作も簡単」と、シニア市場を開拓した◆髙田氏は「商品を使っていただければ、お客さまに幸せを、楽しみを、感動をお届けできると思えば、伝えたい思いは一気に強くなる。すると、自然にテンションは上がる」と。実はふだん、声は大きくなく、テンションも高くはないという◆大手ブライダルチェーンの調査では、プロポーズで一番言ってほしい言葉は「幸せにします」だとか。ビジネスも恋愛も、そして政治も、本当に伝わる言葉は変わらない。(也)

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