eコラム「北斗七星」

  • 2017.01.10
  • 情勢/社会

公明新聞:2017年1月10日(火)付



「日本文藝家協会」とは、作家や劇作家、詩人、歌人、俳人といった人たちの立場や権利などを守る公益社団法人だ。前身は1926年(大正15)に劇作家協会と小説家協会が合併して設立された文藝家協会で、戦後に菊池寛が「日本文藝家協会」を設立し初代会長を務めた◆会員は2300人を超え、著作権の管理委託者も3700人以上となる。これだけの大きな規模の協会の理事長を現在務めているのが、日曜版に毎週『文学大博覧会』を執筆中の出久根達郎さんである◆「私なんぞ中学しか出ていない、元古書店の店主ですよ」といつも謙遜されるが、中学卒業後に古書店に奉公後、さらには古書店開業後に読み込んだ古今東西の名作の数々が、93年の『佃島ふたり書房』での直木賞受賞、さらには72歳の今日までの小説はもちろんエッセー、講演、書評など、八面六臂の活躍の源となってきた◆『文学大博覧会』も読者から反響が多く寄せられ、小紙の週一連載としては今年で異例の3年目に突入となった。多彩な登場人物と、楽しくやさしい解説を多くの読者が待っている。「読者の皆さんの声に感謝しています。今年も張り切って書かせていただきます」と出久根さん◆今夜、協会の新年交歓会が行われる。笑顔が素敵な出久根さんに会えるのが楽しみだ。(流)

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