e誰もが快適に暮らせる社会へ

  • 2016.12.13
  • 情勢/社会

公明新聞:2016年12月13日(火)付



研究や活動の成果を発表
主催者 党市議団の提言書評価
公明議員が開会式であいさつ
国際ユニヴァーサルデザイン会議2016in名古屋



国籍、文化、性別、年齢、能力などの違いにかかわらず、あらゆる人が利用できるように工夫した製品や生活空間などの設計を意味するユニバーサルデザイン(UD)。誰もが快適に暮らせるUD社会の実現をめざす「第6回国際ユニヴァーサルデザイン会議2016 in 名古屋」が名古屋市で9日から11日まで行われた。開会式では、UDの推進に積極的に取り組んできた公明党市議団が評価され、市議団を代表して、金庭宜雄団長が愛知県知事、名古屋市長と共に歓迎のあいさつを行った。

同会議は2年に1回開催され、「一人一人の人間性を尊重した社会環境づくり」を目的に活動する国際ユニヴァーサルデザイン協議会(IAUD)が主催。今回は世界各国の専門家が集まり、35カ国から約5000人が出席した。同会議では、「UDによる共有価値の創造」をテーマに、基調講演、パネルディスカッション、分科会などを通じて、これまで進めてきた研究や活動の成果を発表し、20の企業・団体による展示も行われた。また、市内二つの小学校から4年生約60人が集い、「私たちの住みよい町」などをテーマにUDに関する考えを発表するワークショップも開かれた。

開会式でIAUDの総裁を務める瑶子さまは、IAUDの前総裁を務め、父親でもある故・寛仁親王の信念を受け継ぎ、UDを世界に発信していることに言及。その上で、同会議を通じて「一人一人の中で気付きや意欲、ひらめきが生まれますことを心より願っています」と述べられた。

また、安倍晋三首相はビデオメッセージを寄せ、「UDを実践することは、若者もお年寄りも、女性、男性も難病や障がいのある方々も皆が活躍できる社会を実現するためにとても大切だ」と強調した。

歓迎のあいさつに立った金庭団長は、党市議団がUDの重要性を認識して、独自に提言書をまとめ、市側に提出した経緯を述べ、施策の展開と併せた普及啓発を求めてきたことを強調。その上で、アジア競技大会の開催やリニア中央新幹線の開通を見据え、「競技会場やあらゆる施設をUD化して、愛知や名古屋を訪れる人が食や文化の魅力を存分に楽しんでもらえるよう、さらなる普及啓発に取り組む」と決意を述べた。

党市議団は昨年3月、河村たかし市長に地方版総合戦略の提言書を提出。この中で「創造都市・名古屋の復活」に向け、人を中心に据えた独自のまちづくりの推進を明記した。後に、この内容がIAUDから「めざす方向性が合致している」と評価され、市議団を代表して金庭団長が同会議の組織委員会委員に任命され、歓迎のあいさつを務めることにつながった。

また、党市議団は昨年9月、同会議への支援を市長に要請したほか、同年の11月定例会では、近藤和博市議が同会議の開催を機に将来、名古屋のまちづくりを担う子どもたちがUDの理念や視点を継承する機会にすべきだと主張していた。

月別アーカイブ

iこのページの先頭へ