eコラム「北斗七星」

  • 2016.10.14
  • 情勢/社会

公明新聞:2016年10月14日(金)付



熊本地震から6カ月となり、"あの時"はどうだったかと振り返ってみた。昨年の鬼怒川決壊。濁流が押し寄せた稲作農家(茨城県常総市)では、半年たっても再起への苦闘が続き、「正直、心も体も辛くてやめたい気持ちもある」との声が聞かれた◆伊豆大島では土石流災害から6カ月たった一昨年4月、故郷の復興に汗を流す若者が「すでに"風化"が始まっている」と心を痛めていた。どちらも「半年」は、再建へ道半ばの時期だった◆熊本地震で東京に一時避難していた高齢の女性に取材したときのことを思い出し、電話してみた。8月に熊本へ帰ったが、大規模半壊の自宅に住めず、仮住まいの生活だと言いながら、「時々心が折れそうになる」と。ふと熊本出身の歌手、八代亜紀さんが歌う「舟唄」の一節が浮かんだ。「心がすすり

泣いている」◆そんな現地(熊本市)で3日、世界的トランペッター、大野俊三さんがアーティスト仲間に呼び掛けて、復興支援のチャリティーコンサートが実現。「希望をつくろう!」とのメッセージを乗せた演奏が被災者の心に響いた◆会場の手配などに尽力してきた地元の公明議員に、大野さんは「見えないところでコンサートの成功を支えてくれた」と感謝していた。発災から半年の熊本で公明議員は、被災者と心通わせ奮闘し続けている。(三)

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