eコラム「北斗七星」

  • 2016.09.30
  • 情勢/社会

公明新聞:2016年9月30日(金)付



「見通しの悪いまがりかどに取り付ける、表面のもり上がった鏡」。これは三省堂国語辞典に掲載されているカーブミラーについての語釈(ことばの意味の説明)。同辞典編者の見坊豪紀氏はこの語釈を載せるため全国で同ミラーの写真を撮り続けた(佐々木健一著『辞書になった男』)。簡潔な語釈の背景に現地調査の積み重ねがあったことを知り、感服した◆見坊氏がかつて辞書編さんを始める際、出版社に提案した三つの編集方針((1)引きやすく(2)分かりやすく(3)現代的なこと)にも共感を覚えた。そこには辞書を引く利用者に配慮する視点があったからだ◆公明党の里見隆治参院議員は厚生労働省に勤務していた約8年前、自民党の衆院議員から、同省の新聞広告は「字は小さく漢字もいっぱい並び、絵も図もない」として国民への説明が行き届いていないのではないかと指摘を受けた◆その議員は里見氏に、分かりやすく丁寧に説明する実例として公明新聞の紙面を指し示したという。里見氏は大変驚いたが、国民目線に立つ公明党の精神に感じ入る体験だったと振り返っている◆筆者も先日、本紙を購読している自民党の地方議員から「地域の話題が多く、参考になる」との感想を頂いた。地道な取材を重ね、読みやすく読者の役に立つ紙面作りに励みたい。(典)

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