e孤立解消、交通網復旧急ぐ

  • 2016.09.05
  • 情勢/社会
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公明新聞:2016年9月5日(月)付



高齢者施設など調査
台風10号被害で石井国交相
岩手・岩泉町、久慈市



石井啓一国土交通相(公明党)は4日、台風10号による記録的な大雨で甚大な被害を受けた岩手県岩泉町と同県久慈市を訪れ、被災状況を調査するとともに、避難所で不安な生活を送る被災者を見舞った。公明党の小島直也・宮古市議、山口健一・久慈市議がそれぞれ同行した。

まず、石井国交相は、河川の氾濫で入所者9人が死亡した岩泉町の高齢者グループホーム「楽ん楽ん」を視察。流木が施設を取り囲むように散乱した濁流による無残な爪痕や施設内の状況を調査した。

この後、岩泉町役場で伊達勝身町長と懇談。伊達町長は台風12号の接近に備え、町全域に避難指示を出したと報告した上で、孤立した集落で自衛隊などがヘリコプターによる救出を行っているとし、「孤立集落の解消が急務」と説明。激甚災害の指定や、崩落した県道の早期復旧に向けた支援を求めた。

また、避難所となっている岩泉町民会館で石井国交相は、身を寄せる被災者を激励。「片付けをするにも道路が寸断して行けない」などの声に耳を傾け、道路の応急復旧を急ピッチで進める考えを示した。

一方、久慈市役所を訪れた石井国交相は、遠藤譲一市長から激甚災害の指定や、公共土木施設の早期復旧に向けた人的・財政支援などに関する要望を受けた。

一連の視察を終えた石井国交相は、記者団に対し「被害の甚大さや復旧に向けて国交省の果たす役割の重大さを痛感した。早期復旧・復興へ全力で取り組む」と強調。さらに、要配慮者が利用する施設の管理者に関して、河川の情報などの理解が不十分だった事例があったことを踏まえ、「いざ情報が発信された時に的確に避難の判断をしてもらえるよう、あらかじめ情報がどういう意味を持つのかを説明する機会を設けることを検討したい」と表明した。

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