eコラム「北斗七星」

  • 2016.08.30
  • 情勢/社会

公明新聞:2016年8月30日(火)付



日本の水道水は来日した外国人にも評判がいい。「おいしい」「濁りがなく、きれい」と。世界を見渡せば、蛇口をひねって、そのまま水が飲める国はそう多くはない。4年後の東京五輪・パラリンピックでも、ぜひ多くの訪日客に日本の水道水を味わってほしい◆日々の生活で当たり前のように利用している水道水だが、心配なのは水道管の老朽化だ。多くが1970年代に設置され、約40年とされる耐用年数を迎えている。各地で古くなった管が破裂し、道路の陥没や断水被害が相次いでいるのもこのためだ◆各自治体は更新を迫られているものの、人口が減っている地域では水道料金収入が落ち込み、料金値上げに踏み切るケースも出ている。そんな中で管の取り換え費用などを確保するのは簡単ではない◆公明党の主張を受けて、今年度第2次補正予算案には生活密着型の事業が手厚く盛り込まれた。その目玉の一つとして、耐用年数を超えた水道管を耐震性のあるものにする支援費が計上されている◆同予算案は9月に召集予定の臨時国会で審議されるが、早期の成立、執行により水道管の更新を後押ししたい。日本が世界に誇るおいしい水道水は、災害時には命をつなぐ水となる。大きな地震にも耐えられる水道管にできる限り一新して、いざという時に備えることが必要だ。(辰)

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