eコラム「北斗七星」

  • 2016.08.29
  • 情勢/社会

公明新聞:2016年8月29日(月)付



明日30日からは防災週間だ(9月5日まで)。朝刊の折り込みチラシに入っていた東京消防庁の広報『とうきょう消防』では、当然のことながら大々的にPRしていた◆特集は、今年4月に熊本県で大地震が発生したことや、首都直下地震の発生を危惧し「地震にどう備えるか」。地震発生時での身を守る行動、脱出できない人の救出策や搬出方法、家具の転倒防止策などである◆すべて大事な話なのだが、気になったのが『就職活動を支援する特別区学生消防団活動認証制度』の紹介だった。同制度は大学生や専門学校生が消防団員として地域に貢献した功績を東京消防庁が認証し、「特別区学生消防団活動認証状」を交付するもの◆学生には就職活動の際に企業に評価されるアピール項目になるし、企業側も社会に貢献してきた面に加え消防団経験者を採用することで災害時の対応力が生まれるメリットがある。2015年に東京23区などで始まり、今年から横浜市をはじめ各地で制度をスタートさせている◆制度誕生の背景には、消防団員の減少と高齢化がある。1975年には110万人を超えていた団員数も昨年は86万人を割り、平均年齢も同じく33.3歳から40.2歳まで上がった。消防という面から見ても、これからは若い世代の力が大切なことがよくわかる。(流)

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