e重度身障者 お風呂に入りやすく

  • 2016.08.29
  • 生活/生活情報

公明新聞:2016年8月27日(土)付



週1回 訪問入浴9割助成
負担の大幅軽減に喜びの声
公明県議、市議が粘り強く推進
徳島市



徳島市は今年度から、自宅や施設で入浴することが困難な重度の身体障がい者を対象に、介護職員らが訪問して入浴を支援するサービスの費用を独自に助成している。公明議員が粘り強く行政に掛け合って実現したもので、「サービスが利用しやすくなった」と関係者から喜ばれている。

徳島市内に住むAさん(40歳代の男性)は、幼い頃から脳脊髄液が頭の内側で過剰にたまる水頭症や、脊髄にできた空洞によって感覚障がいや筋力低下をもたらす難病の脊髄空洞症などを患い、次第に体の自由が利かなくなっていった。30歳代の頃には寝たきりの生活になり、以前はデイサービス(通所介護)を利用して入浴することができていたが、施設に通うことも困難になった。

2013年から訪問入浴サービスを利用し始めたが、1回の料金が1万2500円と高額だったため、同サービスを利用した回数は3年間で2~3回ほど。通常は体をタオルで拭いてきれいにする清拭でしのがなければならなかった。

Aさんが利用する「在宅ケア支援センター凌雲津田」に勤める井原美紀さんは、Aさんをはじめ市内の重度身体障がい者が同サービスの利用を躊躇している現状に心を痛めていた。利用者の負担を軽減するために、これまで市にサービス費用の助成実施について相談してきたが、なかなか前に進まなかった。

そんな中、状況を変えるきっかけになったのが15年5月、公明党の古川広志県議の同センター訪問だった。そこで井原さんから相談を受けた古川県議は、その切実な思いを聞いて早速、サービス費用の助成に向けて行動を開始した。

訪問入浴の公費助成については、各市町村の判断で行う事業であることから、藤田真由美・徳島市議と共に市役所を訪れ、市障害福祉課に助成を要望。その後も、粘り強く担当部局と意見交換を重ねながら助成の実施を求め続けた結果、実現する運びとなった。

現在、訪問入浴サービスにかかる利用者の自己負担額は、料金の1割である1250円で、生活保護世帯や市民税非課税世帯は無料。身体障害者手帳1、2級の人が対象で、基本的に週に1回利用することができ、Aさんはほぼ毎週利用できるようになった。

Aさんの母親は、「息子が気兼ねなくお風呂に入ることができるようになったので、本当に感謝している」と喜んでいた。井原さんは「公明党の議員が動いてくれなければ実現しなかったと思う」と話していた。

月別アーカイブ

iこのページの先頭へ