eコラム「北斗七星」

  • 2016.07.29
  • 情勢/社会

公明新聞:2016年7月29日(金)付



"秋の味覚"にはいささか早いが、今月初旬から北海道・道東沿岸でのサンマ漁がスタートした。ここ数年、シーズン当初の「流し網漁」は不振続き。今年もその流れは変わらず、関係者をヤキモキさせている◆これから「棒受け網漁」と呼ばれる主力漁が、小型船から大型船へと順次、解禁されるにつれ、漁獲量は持ち直すのが例年。ところが昨年は、そのまま過去30年余りで最低の水揚げにとどまった。心配が募るのも無理はない◆サンマの漁場は、水温12~18度の海域といわれ、秋の深まりとともに道東沖から三陸沖へと南下する。近年、太平洋岸は高水温傾向が続いており、結果として漁場は遠くへ。鮮度と安さが"売り"のサンマにとっては、氷代や燃油代などのコストも響く◆その中で、"光明"となっているのがマイワシ。1990年代初頭に一気に姿を消した、かつての主力魚がこのところ復活。札幌市内の店頭などにもお目見えするようになった。棒受け網漁で使う集魚灯などの設備が、そのまま転用できることも強みで、漁業経営の安定に向け、四季に合わせて通年操業ができる魚種の確保へ模索が続く◆秋の食卓を彩るサンマは、水産加工業や輸送業などを含め、幅広い分野で地域経済を支える存在。漁の行方を、期待を持って見守りたい。(武)

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