e天井、窓ガラスの落下も防ぎたい

  • 2016.07.22
  • 情勢/解説

公明新聞:2016年7月22日(金)付



非構造部材の耐震化



関東地方では、17日から20日にかけて最大震度4の地震が3回発生した。大きな揺れが続いたことで、改めて非常持ち出し品の確認などを行った家庭も多いのではないか。首都直下地震や南海トラフ巨大地震など、大地震発生の可能性が指摘されて久しい。災害への備えは常に万全を期したい。

地震が発生した時に地域住民が駆け込む避難場所として大きな役割を担うのが、体育館をはじめとする学校施設である。

全国の公立小中学校における建物本体の耐震化率は、公明党の強力な推進により、ほぼ100%を達成した。建物の安全は大丈夫なのだが、一方で、天井や窓ガラス、照明といった「非構造部材」の耐震化率は、全国平均で64.5%にとどまっている(昨年4月1日現在)。

4月の熊本地震では、学校の建物本体が崩壊する被害はなかったものの、天井や外壁などの損傷や落下が相次ぎ、県内で避難所となった公立学校223校のうち、73校の体育館が機能しなかった。

もし、平日の日中などに地震が発生していれば、体育の授業に汗を流す児童や生徒たちに大きな被害が及んだ可能性も考えられる。非構造部材の耐震化を急がなければならない。

こうした中、文科省の有識者会議が、非構造部材の早期点検・耐震強化を全国の教育委員会などに求める提言案をまとめた。

ただ、非構造部材の耐震対策は、安全点検の種類が多様な上に耐震化の工法も特殊なため、一般の建築業者では容易に対応できないとされ、耐震化が遅れている原因になっている。自治体は、学校側と積極的に連携を取るとともに、専門家の派遣や費用確保などの支援体制を強化して、取り組みを加速させるべきである。

すでに文科省は、点検や耐震化対策を行う際の技術的な注意点を明らかにするため、「学校施設の非構造部材の耐震対策先導的開発事業」を開始しており、東京大学と東京芸術大学への事業委託が決定している。非構造部材の耐震化が進むよう、可能な限り速やかな情報発信に努めてもらいたい。

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