e議会基本条例10年 住民との距離縮める工夫さらに

  • 2016.05.23
  • 情勢/社会

公明新聞:2016年5月21日(土)付



住民の多様な意見をくみ取り、行政に反映していける地方議会の構築を、あらためて誓いたい。

北海道栗山町議会が2006年5月18日に全国初の議会基本条例を制定してから、10年が経過した。議会改革の先頭に立つ公明党が各地の議会で制定を主導し、今では全自治体の約4割、700を超す議会で制定されている。

議会基本条例とは、それぞれの議会のあるべき姿を示す最高規範として、議会が果たすべき任務や、その実施手順などが盛り込まれている。この10年間、同条例を制定した議会では、通年議会の導入や議会報告会の開催、議員同士による討論など、さまざまな取り組みが進んだ。議会関係者の認識が大きく変わったことは間違いない。

同条例が広がった背景には「首長の追認機関化しているのでは」「議員が何をしているか分からない」といった住民の厳しい指摘がある。

議会の仕事をアピールするには、議員提案による政策条例の制定が有効であろう。議会基本条例に定める任務の一つに政策立案を掲げる議会も増えているが、しかし、実際に議員が条例を提案する動きとなると、まだまだ弱い。

議員提案政策条例の動向に詳しい地域開発研究所の牧瀬稔氏は、議会の政策立案能力を高める方法として、大学や近隣議会などとの連携を提案している。

滋賀県大津市議会は龍谷大学と連携し、議会の政策検討に有識者の助言を生かす仕組みを制度化。「いじめ防止条例」などの制定につながっている。さまざまな団体と協力しながら政策づくりの力を磨き、山積する地域の課題を解決していってほしい。

住民との意見交換や議会報告会も重要な試みだ。せっかく開催にこぎつけても「参加者が増えない」「議論が一方通行で住民と議会が対立した」との話も聞く。双方の信頼関係を深める場にするのに何が足りないのか。アンケートをとるなどして、創意工夫をしてみたい。

こうした議会改革の眼目は住民と議会の距離を縮めることにあろう。"民主主義の学校"といわれる地方自治の発展のために、議会として一層の努力を重ねていくべきだ。

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