e熊本地震 消防団は村の宝たい

  • 2016.05.09
  • 情勢/社会

公明新聞:2016年5月9日(月)付



人命救助、復旧へ活躍
熊本・西原村



熊本地震で甚大な被害を受け、5人が亡くなった西原村(人口約7000人)。ここでは、地元の消防団が震災直後の人命救助だけでなく、交通整理や防犯活動などふるさとの復興に向けてさまざまな役割を担う。村民が"村の宝"とまで語る消防団の活躍を追った。


強い絆で震災に立ち向かう


「おーい、大丈夫か」。4月16日未明の本震直後。真っ暗な中をヘッドランプを灯した男たちが三々五々と集まってきた。

「必ずみんな来ると信じていた」と消防団の田中憲聖さん(41)は当時を振り返る。西原村は本震で、震度7の激しい揺れに襲われた。このうち村の中央部にあり24世帯が暮らす大切畑地区はほとんどの家屋が全壊だった。「おじちゃん!」「おばちゃん!」。消防団の男たちは一軒一軒に声を掛け、倒壊家屋をたたき安否確認に歩いた。すると「ここや。ここ」との返事。消防団はこうした声を頼りに家屋から村民を一人また一人と救い出した。

「消防団のおかげで夫が助かりました」と語るのは西本公重さん(58)だ。全壊した自宅から這って出た西本さんは、身動きが取れない夫・豊さん(60)の助けを消防団に求めた。「もう少しで助かる。豊さん、あと少しの辛抱や」と集まった消防団たちが声をからし、ジャッキでがれきを持ち上げ、引っ張り出した。

消防団員たちは約2時間かけて、7人を倒壊家屋から救い出した。「この状況で全員助け出せたのは奇跡。ふるさとのために、みんな必死だった」と区長の大谷幸一さん(51)は変わり果てた集落を見ながら話した。

震災から3週間以上がたち、消防団員は村の復旧・復興へ汗を流す。土砂崩れなどで道路が寸断された箇所は、地域の住民がレンタルした重機を消防団が操作し復旧に当たる。地元の坂田明子さん(64)は「ここは山に囲まれているけ、国の支援が来るまで時間がかかる。まず自分たちでやらんと。消防団は村の宝たい」と感謝する。

村内で活躍する消防団は255人。夜になると、防犯活動も実施する。ポンプ車で寝泊まりし、24時間態勢で村の安全を守っている。また、避難所でも消防団の存在感が光る。143人(5月7日現在)が身を寄せる河原小学校では、消防団出身の村職員が中心となり、炊き出し班や配給班など運営の指揮を執る。避難所から各集落に食料を運ぶ役目も消防団の役割だ。

「私たちは日頃から有事に備えてきた。村民もそうです。団結できるのも、皆、村が大好きだからです」と団長の馬場秀昭さん(59)は笑みをこぼした。

強い絆で結ばれた人々は、皆で力を合わせ、災害を乗り越えようとしている。

公明も復旧に全力

公明党議員のいない"空白区"である西原村に公明党の国会議員と地方議員も連日訪れ、被災者に寄り添っている。党熊本地震対策本部の江田康幸本部長代理(衆院議員)と党熊本県議団の氷室雄一郎議員は4月20日、同村を訪れ、復旧作業に当たる消防団員らを激励。29日には山口那津男代表も同村の被災状況を調査し、避難所で被災者を見舞うなど、復旧・復興に向けて取り組んでいる。

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