eコラム「北斗七星」

  • 2016.03.31
  • 情勢/社会

公明新聞:2016年3月31日(木)付



カメラ付きケータイ型に栄養補助食品型、カーリング型があればブログ型も。これは公益財団法人日本生産性本部が、毎年発表している新入社員のタイプ。2016年度は「ドローン型」だそうだ◆めまぐるしく変化する就活日程や経済状況といった、強い風にあおられながらも自律飛行を保ち、希望の内定に到達した。「目標地点に着地できた者が多かった」ことが命名の理由とか◆ただし、扱いにはこうした警告も。「使用者(上司や先輩)の操縦ミスや使用法の誤りによって、機体を傷つけてしまったり、紛失(早期離職)の恐れもある」。多くは充電式で、長時間の酷使には耐えない。使用者の技量と、ルールを守った運用がポイントになる◆今月卒業予定の大学生の就職内定率は2月1日現在で87.8%。2008年以来、8年ぶりの高水準を記録し、雇用環境の改善を鮮明に裏付けた。見通し不透明では、企業は積極的な採用に乗り出さない。不安視する向きもあるが、基本的に経済は堅調に推移している◆北斗子が入社した年は「テレフォンカード型」だった。一定方向に入れないと作動せず、との見立てである。時代は変われど、フレッシュマンには"辛口"がつきまとう。常識的な振る舞いはもちろんだが、縮こまる必要など無用。はつらつとスタートしてほしい。(広)

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