eコラム「北斗七星」

  • 2016.03.17
  • 情勢/社会

公明新聞:2016年3月17日(木)付



父親の育児参加を応援する「パパ&キッズ」の催しが各地で開かれている。公民館や図書館などを会場に、父と子が一緒にゲームで遊んだり、絵本を楽しんだり。日頃は仕事で忙しい若いパパが、イベントで知り合った仲間と、互いの子育てを語り合う姿は、どこかほほ笑ましい◆男女雇用機会均等法が施行されて30年。性別を理由にした雇用上の差別は禁止され、育児休業や短時間勤務など、仕事と育児の両立を支援する制度も整備されてきた。しかし、国の調査によると企業や官庁の管理職で女性が占める割合は今も1割程度にすぎない。働いていた女性の62%は、出産を機に退職している。男女間の格差は依然として大きい◆政府は2020年までに、指導的地位に占める女性の割合を30%に拡大する目標を掲げ、4月には女性活躍推進法を施行する。従業員301人以上の企業は、女性の活躍推進へ行動計画づくりが義務付けられる◆女性が活躍するためには、長時間労働の解消など、男女を問わず、抜本的な働き方の改革が必要だ。「夫は外で働き妻は家庭を守るべき」という考えはまだ根強い。鍵となるのは、まず、われわれ男性の頭の中を改革することだろう◆父親が積極的に育児に参加する"イクメン"の存在も当たり前に見える社会でなければならない。(千)

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