e水産動物の検疫強化

  • 2016.03.15
  • 情勢/社会
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公明新聞:2016年3月15日(火)付



カキを大量死から守る
省令改正 貝類も疾病感染防止
よこやま氏が推進



カキやアワビへの疾病感染拡大を阻止―。農林水産省が1月末に公布した省令改正(7月施行)により、輸入水産動物の疾病に関する防疫対象が拡大し、関係者から「国内水産業の安全性が向上する」と評価されている。感染リスクの高い病気にかかった魚や貝などの輸入を水際で防ぐことで、国内の水産動物への感染拡大を阻止する。公明党の、よこやま信一参院議員(参院選予定候補=比例区)が推進したもの。

今回の省令改正では、国のリスク評価に基づき、水際で防疫する疾病を11から24に広げ、検疫する水産動物の種類も8から21に拡大。カキやアワビなどの貝類が新たに追加されたのが特徴だ。いずれの疾病も人体への直接の影響はないが、ウイルスなどに感染した魚や貝を輸入すると、国内の水産動物に感染拡大し、大量死する危険性がある。

よこやま氏は2014年5月、東京大学大学院の良永知義教授から、OIE(国際獣疫事務局)が指定する水産動物の疾病が07年から5年の間に世界全体で約3割も増加していることへの対応について、相談を受けた。良永教授は、日本でも「水産業に重大な損害を与える疾病が侵入する可能性が高まっている」と指摘。特に、フランスやオーストラリアなどでまん延している「カキヘルペスウイルス1型変異株」が国内に侵入すれば、カキの大量死を招き、水産業に甚大な被害をもたらすことを強調した。

これを受けて、当時、農水大臣政務官だった、よこやま氏は、国内外の疾病発生の情報収集やリスク評価に着手。また、昨年3月の参院予算委員会でも防疫体制の強化を訴えるなど、一貫して推進してきた。

カキなどにも検疫の対象が拡大したことを受け、良永教授は「よこやま議員がいなかったら、実現しなかったと思う」と語っていた。

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