e自治体の人口 地域の創意が将来を大きく左右

  • 2016.02.19
  • 情勢/社会

公明新聞:2016年2月19日(金)付



昨年秋に行われた国勢調査結果の第一報として、全国の自治体が最新の人口数を相次いで発表している。各地の自治体にとって、人口維持は将来的に活力を維持するための重要課題だ。現状を的確に把握し、地方創生の具体策を進めていきたい。

全国最多の179市町村を抱える北海道が17日に発表した国勢調査の速報では、多くの市町村が人口を減らす中、スキーリゾートとして有名なニセコ町は人口が約2.9%増えた。主因は、ホテル新設による雇用の増加や外国人の流入などだ。

同町は、地域づくりに外国人の目線を積極的に取り入れており、豪州人事業家の提案を生かして、川下りなど夏場のレジャーを開拓したりした。町内に住む外国人も多く、住民や町側は「ニセコの豊かな地域性の象徴だ」と歓迎している。

地域の自然資源を活用して、訪日外国人の需要を人口増加につなげた好事例といえよう。

また、子育て支援策を充実させて隣接する旭川市からの転入が増えた東神楽町は、10%を超える人口増を遂げた。訪日外国人の呼び込みに成功した旭川空港周辺は地域経済が活気づいており、こうした活力をうまく地域に取り込んだ格好だ。

現在、国会には、地方創生を進める複数の施策を盛り込んだ地域再生法改正案が提出されている。同改正案では、来年度に創設する新型交付金(地方創生推進交付金)の仕組みを定めており、自治体が知恵を絞った移住促進や観光振興策が先進的な事業と評価されれば継続的に支援していく方針だ。

地方創生の取り組みでは、自治体が提案する事業内容に応じて国からの交付金額が変わり、自治体の創意が厳格に問われる。どの自治体も真剣に取り組んでいるのは間違いないが、結果的に自治体間で交付金額に差が生じているのも実情だ。

地方版総合戦略の策定期限が来月末に迫っているが、今後は戦略の実効性が厳しく問われる。どうすれば、わが街の人口が増え、活気が出るか。自治体間の競争が本格化する中で、公明党地方議員の奮闘を期待したい。

月別アーカイブ

iこのページの先頭へ