eコラム「北斗七星」

  • 2016.02.02
  • 情勢/社会

公明新聞:2016年2月2日(火)付



店頭に飾り付けられた赤やピンクのハート型のポップ広告を眺めるだけでも、ふと華やいだ気持ちになる。街ではバレンタイン商戦が真っ盛り。カカオの香りは幸福感をもたらすものだ◆バレンタインデーの起源は、1800年ほど前のローマ帝国。当時、兵士の婚姻を禁じていた皇帝に逆らって、恋人たちを結婚させたことで処刑されたウァレンティヌス(バレンタイン)にちなむ。バレンタインの伝説は複数あるが、てんかんの人々を救護したともいわれている◆「国際てんかん協会」は昨年、バレンタインデーに先立つ2月の第2月曜日を「世界てんかんの日」と定めた。今年は8日である。てんかんは100人に1人が発症すると推定され、まれな病気ではない。患者の7~8割は、手術や抗てんかん薬の服用によって支障なく日常生活を送れるにもかかわらず、偏見は根強い◆公明党の横山信一参院議員が先月の参院予算委員会で、自動車運転などの事故捜査における病名公表のあり方について質問した。発作と事故との因果関係が不明な時点で、運転手にてんかんの持病があったことが公表されるのは、憶測を招き、病への誤解を助長しかねないだろう◆持病のあるドライバーは適切な服薬や体調管理を。病を告白しやすい社会へ、私たちも正しく理解を深めたい。(川)

月別アーカイブ

iこのページの先頭へ