eアレルギーから国民守る

  • 2015.12.28
  • 情勢/社会

公明新聞:2015年12月26日(土)付



対策進める基本法施行
公明がリード 



ポイント
◎全国どこでも「適切な医療」
◎教職員への研修機会を確保
◎患者・家族の相談体制整備
◎省庁超え大気汚染防止など
◎研究の促進、治療法の開発


ぜんそくや花粉症、アトピー性皮膚炎など、国民の約半数がかかっているとされるアレルギー疾患への対策を総合的に進める「アレルギー疾患対策基本法」が、25日に施行された。同法は公明党の主導で2014年6月に成立したもの。施行を踏まえ、国は対策の基本指針を策定するための協議会を来年1月にも開催、来夏の告示をめざして議論が進められる予定だ。


基本指針では、予防や啓発、医療提供体制の確保、調査・研究などに関する事項を盛り込む。"国民病"ともいわれるアレルギー疾患だが、現状では医療機関や地域によって診断や治療方法に格差が生じている。このため、国は同法に基づき、全国どこでも適切な医療を受けられるように、医療機関の整備や専門医などの育成に取り組む。


また、学校給食における食物アレルギー対応などの重要性を踏まえ、教職員への研修機会を確保する。併せて、学校、職場と医療機関の連携協力体制を構築。患者・家族に対する相談体制も整備する。


大気汚染の防止、森林の適正な整備、食品表示の充実といった生活環境の改善では、省庁を超えて対策を進める。研究の促進や治療法の開発などについても、必要な施策を講じる。


一方、都道府県については、アレルギー疾患対策の推進計画を「策定することができる」と規定した。


公明党は、00年にアレルギー疾患対策の充実を求める約1464万人分の署名簿を政府に提出。以来、予算の増額、治療・研究施設の整備、学校での対応を示した「ガイドライン」の策定、重いアレルギー症状を和らげる注射薬「エピペン」の保険適用などを実現してきた。


その上で公明党は、さらに対策を進めるには基本法が必要だとして、国や地方自治体、医師などの責務を明確化し、患者らの声を反映した法案を作成。10年5月に参院へ提出した。その後、法案は、自民、公明両党による再提出などを経て、14年に6党の共同提案として審議入り。衆参ともに全会一致で可決された。

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