e次世代自動車 生活様式変え、日本経済も底上げ

  • 2015.11.06
  • 情勢/社会

公明新聞:2015年11月6日(金)付



最新技術を搭載し、環境性能にも優れた次世代自動車のお披露目となった。


各自動車会社が未来の車を展示する東京モーターショーが都内で開催されている。今回の展示では、新型ハイブリッド車や電気自動車、水素を活用した燃料電池車などのエコカーに注目が集まっている。国際的に排ガス規制を強化する動きに対し、1990年代後半からこの分野をリードしている日本の自動車業界が英知を結集して出した答えが今回の展示車だ。早期の実用化につなげていきたい。


次世代自動車の普及率は現在24%で、ガソリン車(76%)に比べると大きく水を開けられている。そこで政府は、30年までに50~70%程度に引き上げる方針を打ち出している。しかし、普及率の高い車は、電力モーターとガソリンを併用するハイブリッド車が大半を占め、電気自動車や燃料電池車は1%にも満たない。


電気自動車や燃料電池車の普及が進まない理由は、高価格であることはもちろんだが、燃料を補給する施設がガソリン車と比べて少なく、利用者にとって不便だからだ。こうしたインフラの整備をさらに後押ししていくべきだ。


自動車産業は、就業人口が約550万人で、貿易黒字額は約14兆円に及ぶ。まさに日本の産業界をけん引するフロントランナーだ。「成熟産業」ともいわれるが、次世代自動車の世界的な市場規模を考えると、まだまだ多くの可能性を秘めた分野だ。環境への負荷を減らすなどの技術革新を進める中で、中小企業にも新たな需要が生まれることが期待される。今後、業界には製造からアフターマーケット(修理・管理)にわたって変化が求められていくだろう。


今回の展示では、ハンドルやブレーキを操作しなくても人工知能で走行できる自動運転車や、燃料電池の電気を家や他のインフラに給電することができる車も紹介されている。次世代自動車は将来、車に新たな利用価値を与え、生活様式を変化させるほどの影響を及ぼす潜在力を持っているといえよう。


次世代自動車の開発・普及が、業界全体の発展、ひいては日本経済の底上げにつながるよう、政府は強力にバックアップしてもらいたい。

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