eマイナンバー 円滑な運用へ周知徹底図りたい

  • 2015.09.07
  • 情勢/解説

公明新聞:2015年9月5日(土)付



社会保障と税の共通番号(マイナンバー)の2016年1月運用開始に向け、政府は10月から順次、国内に住む全ての人に個人番号の通知を開始する。行政機関が別々に持つ所得や年金、社会保険などの個人情報を12桁の番号で一元的に管理するマイナンバー制度の運用が始まれば、住民サービスは大きく向上する。


例えば、現在は国民年金保険料の支払いを免除してもらうには、市区町村や公共職業安定所から取り寄せた書類を添えて年金事務所に申請しなければならない。しかし、制度導入後は、書類を取り寄せる必要はない。


災害対策では、被災者生活再建支援金の支給手続きなどに活用される。戸籍や旅券の取得、自動車登録への利用も議論されている。このほか、17年1月から運用が始まるインターネットサイト「マイナポータル」では、子育て支援策など利用者一人一人に応じた情報を行政機関が提供するサービスも検討中だ。


生活を便利にするマイナンバーだが課題もある。問題は制度の国民理解が進んでいないことだ。内閣府が3日に発表した調査によると、この制度を「知らなかった」「内容は知らないが、言葉は聞いたことがある」と答えた人は計56.8%に上った。


喫緊に取り組むべき問題が、さまざまな行政手続きや公的な身分証に使える「個人番号カード」を入手するための支援だ。12桁の個人番号は簡易書留で送られてくるが、同封されている申請書を市区町村に提出しなければ、個人番号カードは発行されない。このカードがないと、マイナンバーを使う手続きのたびに身分証や個人番号を確認する書類を提示する必要がある。


家に簡易書留で個人番号が届いても、手続きを煩わしく思って放置したり、場合によっては届いたことすら気付かないケースも考えられる。円滑な運用に向け政府は、制度の周知徹底に努め、個人番号カードの申請が着実に行われるよう対処すべきだ。


情報漏れ対策も欠かせない。日本年金機構の年金情報流出問題があったばかりだ。この点は、公明党の主張で16年1月に新設される予定の監視・監督機関「個人情報保護委員会」の機能に期待したい。

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