eコラム「北斗七星」

  • 2015.07.27
  • 情勢/社会

公明新聞:2015年7月24日(金)付



きょうは土用の丑の日。土用の丑の日といえば、うなぎ。うなぎはスタミナ食として古くは万葉集にも詠まれ、江戸時代には、かば焼きが庶民に親しまれるようになった◆この「和食の代表格」といえる食材が今、危機を迎えている。ニホンウナギは、国内でとれた成魚が1960年代は年間3000トン前後あったが、2013年には135トンにまで激減。14年6月、国際自然保護連合(IUCN)から「絶滅危惧種」に指定された◆このため日本は14年9月、取引関係国と協力し、養殖に使うニホンウナギの稚魚量の2割削減を決定。また、水産総合研究センターは卵から稚魚までの人工飼育(02年)に続き、10年には卵から成魚まで育て、その成魚から得た卵をふ化させる「完全養殖」に成功した◆ただ、完全養殖は多額の費用と手間がかかり、各家庭の食卓に並ぶほど生産できないのが現状。当面は天然ものの漁獲を抑えて資源を回復させつつ、養殖の技術開発を進めていくことが重要だ◆一方、手軽に食べられない"うなぎ高値"が続く中で、近畿大学が「うなぎ味のなまず」を開発したとのニュースも。えさの与え方などを工夫したことで、うなぎとほぼ変わらない脂ののった味わいという。本格的な流通はこれからだが、かば焼きの選択肢の広がりは歓迎したい。(翼)

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