e平和安全法制、参院へ 憲法の下、専守防衛を堅持

  • 2015.07.17
  • 情勢/社会

公明新聞:2015年7月17日(金)付



「平和安全法制」の関連法案が16日、衆院で可決、通過し参院へ送付された。


安全保障環境が厳しさを増す中、国民の生命を守るための重要な法案である。参院の審議では国民の理解が広がるように、政府は丁寧な説明を続ける必要がある。


法案は、日本の安全と、国際社会の安全の2分野で構成されている。国際社会の安全は日本の安全を築く大前提であり、国際貢献の拡大は欠かせない。ただし、「自衛の措置」として自衛隊に認められる武力行使は日本の防衛に限る。国際社会の安全のために活動する自衛隊には武力行使は一切認められない。現に戦闘行為が行われている場所以外で、輸送や補給などの後方支援を実施するだけである。この考え方は政府の憲法解釈に基づいている。


政府は、憲法9条の下で許容される「自衛の措置」は日本防衛に限られ、もっぱら他国防衛を目的とした集団的自衛権の行使、また、海外での武力行使は自国防衛を超えるため許されないとの憲法解釈を示してきた。この解釈の下、日本は専守防衛を基本理念とし、今回の法案でも堅持されている。


弾道ミサイルが瞬時に日本に着弾するかもしれない時代であれば、日本への直接の武力攻撃が発生していなくても、それと同様の深刻、重大な被害が及ぶことが明らかな事態が起こる可能性はある。


例えば、自衛隊と共同で弾道ミサイルの警戒監視に当たっている米艦が先に攻撃された場合、その米艦を守れないと警戒監視に穴が開き、日本への武力攻撃を阻止できなくなる。そこで法案は、いまだ日本への直接の武力攻撃がない段階であっても米艦を守れるようにした。あくまでも自国防衛のためである。


法案は万が一にも恣意的な判断で憲法を超えた武力行使にならないように「自衛の措置」の新3要件を定め、厳格な歯止めとしている。


これに対し、一部で行われている「他国防衛の集団的自衛権の行使を容認した違憲の法案」との一方的なレッテル貼りは、国民的な合意形成を阻害するものと言わざるを得ない。レッテル貼りに終始していては国民の理解を深める議論にならない。

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