eコラム「北斗七星」

  • 2015.07.10
  • 情勢/社会

公明新聞:2015年7月10日(金)付



大学1年の時に受けた憲法学の講義を懐かしく思い出す。「国民主権の主権とは、ラテン語のスペルスを起源とする言葉で『至高性』を意味する。『より上位』『至上、最高である』ということ」との解説は、18歳の大学生の胸にストンと落ちた◆講義の後、「国民主権といっても、国民には主権者としての実感はないのでは」との質問に、教授が次のように答えたのを記憶している。「真の国民主権の確立は、国民大衆一人一人の人間性の復活・再確認によってのみ可能となる」◆学生時代の話を持ち出したのは、ほかでもない。新聞の投稿欄に18歳選挙権に消極的な高校生の声が載っていたからだ。「日本の未来にかかわるような重大な決断は、10代にはまだできないと思う」「1票に責任を持てない」という若者の不安に、どう向き合っていくべきか◆先頭に立って18歳選挙権を推進してきた公明党は、主権者教育の充実に全力で取り組んでいる。重要なのは、選挙の意義や仕組みだけでなく、主権者意識を持つことの大切さを、どう教えていくかであろう◆投稿欄には、「私は来年18歳。日本を良い方向に導いてくれる政党に投票してみたい」との頼もしい声もあった。18歳選挙権の実現を契機に、主権者とは「至上」「最高」の存在であるとの意識を高め合っていきたい。(鈴)

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