eコラム「北斗七星」

  • 2015.07.06
  • 情勢/社会

公明新聞:2015年7月4日(土)付



「延長戦突入か」と思われた後半アディショナルタイム。最後の最後まで諦めない"勝利への執念"が生んだオウンゴールだっただろう。サッカーの女子ワールドカップ(W杯)カナダ大会で、日本代表(なでしこジャパン)は、過去4度の対戦で1度も勝ったことのなかった難敵・イングランド代表を下し、2大会連続で決勝に駒を進めた◆4年前のW杯ドイツ大会で初優勝。驚異の粘りで数々の激戦を勝ち越え、見事に栄冠をつかんだ。その快挙は、東日本大震災で打ちひしがれた多くの人たちに、勇気と感動を与えた◆「世界一」の重圧を背負いつつ、奮闘してきた4年間。2012年のロンドン五輪で銀メダルを獲得した後、昨年秋のアジア大会では決勝敗退、今年3月の国際大会・アルガルベ杯9位あたりで、「世代交代がうまくいっていないのでは?」といった声もささやかれた◆そして迎えた今大会。試合を重ねるごとに持ち前のパスサッカーがさえを見せ、体格やパワー、スピードで勝る対戦相手に、しなやかに対抗。ここまでの5試合をいずれも1点差で勝ち切るなど、したたかさも増してきた◆宿敵・米国代表との決勝戦は、日本時間の6日午前8時にキックオフ。悲願の連覇へ。大舞台でこそ大きく花開く、なでしこジャパンの本領を見せてほしい。(武)

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