eプレミアム商品券 発売がピークを迎える

  • 2015.06.26
  • 生活/生活情報

公明新聞:2015年6月26日(金)付



地方創生へあの手この手

特産品拡販、観光振興にも



公明党の提案を受けて創設された国の交付金による「プレミアム(割増)付き商品券」の発売が全国各地で始まり、夏にかけてピークを迎える。地方創生、地域経済活性化に向けて、あの手この手でユニークな工夫を凝らす自治体も出てきた。公明党の要請で、自治体の実情に応じて財源を柔軟に使えるようにした効果が表れた格好だ。各地の取り組みを追った。



割増率4割



東京都中央区にある福島県産品の直売店「日本橋ふくしま館MIDETTE(ミデッテ)」。ここでは、同県産品を購入できる商品券を買い求める客が相次いでいた。


同県が6月1日から発売中の「アンテナショップ3館共通商品券」は、東京駅前の「八重洲観光交流館」、福島市の「観光物産館」でも購入・使用できる。期限は
11月30日まで。5000円で7000円分の買い物ができる。購入した80歳代男性は「きょうは使い切れなかったので、また来たい」と割増率4割の商品券に満足げな表情。


事業の目的は「首都圏での県産品消費を拡大し、原発事故の風評被害の払拭につなげること」(県県産品振興戦略課)だ。日本橋ふくしま館では、すでに効果
が表れ、「少し高めの商品がよく売れるようになった」(加藤泰広館長)という。


3館共通商品券には、もう一つの仕掛けも。都内2店舗で同券を購入した場合、福島市の観光物産館限定で使える3000円分の商品券をプレゼント。県内に観光客
を誘致するのが狙いだ。商品券で買い物をしていた60歳代女性は「せっかくだから行ってみたい」と意欲を語った。



1円単位で



紙製商品券のほかに、岩手県盛岡市では、買い物100円ごとに1ポイント(1円相当)たまる地域共通カードの普及をめざし、7月1日から1万2000ポイントが入っ
たカードを1万円で発売する。有効期限は12月末まで。


同カードは、地域内でお金が循環する仕組みをつくろうと、今年3月から運用を始めた。「発売決定後、3月20日に100店舗だった加盟店が6月22日には138店舗に
増えた」(市商工課)と手応えを強調する。



和牛をお得に!



プレミアム付き商品券は、特定の名産品の売り込みなどでも活用されている。栃木県は「とちぎ和牛」商品券5000円分を7月24日から3500円で発売する。


県内外にある「取扱指定店」や料理の「提供店」のうち参加を希望する店舗で利用が可能。これらの店舗のほか、インターネット上でも売り出す。有効期限は
来年1月末まで。県では「これを機会においしい栃木の和牛の認知度を高め、販路を広げたい」(畜産振興課)と意気込む。



期限延長の特例措置



プレミアム付き商品券は、有効期限が資金決済法の規制によって6カ月以内に設定されることが大半だが、延長する特例措置も始まった。公明党の推進で昨年成
立した改正産業競争力強化法による規制緩和の一環として、経済産業省は19日、福岡県八女、大牟田両市と宮崎県木城町での発行について、延長の認定を発表した。


木城町では、有効期限を今月21日から来年2月末までの約8カ月間とした。発行元の町商工会の担当者は「以前に発行した際、高齢者から期間内に使い切れない
という声があり、延長した」と語った。

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