eコラム「北斗七星」

  • 2015.05.18
  • 情勢/社会

公明新聞:2015年5月16日(土)付



中国人をはじめとする外国人観光客の購買意欲には実に驚かされる。店舗に入るやいなや、大量に買い物をして両手に多くの荷物を抱えて出てくる。いわゆる「爆買い」。沖縄県内の商店などでも、最近は日常茶飯事の光景となった◆訪日外国人に対する消費税の免税対象が、昨年10月から食料品などの消耗品にまで拡大していることも、消費拡大に拍車を掛けている。実際、県内の昨年10月から今年3月末までの免税品の売り上げは、各店舗とも前年同期比で軒並み増加。好調に推移している◆昨年度、沖縄を訪れた外国人観光客は、台湾、韓国、香港、中国など東アジアを中心に前年度比57.2%増の約98万人。経済効果は少なくないだけに、需要をいかに取り込むかが課題となっている◆先月末、北中城村の米軍ゴルフ場跡地に県内最大規模の大型ショッピングモールが開業した。「爆買い」も視野に7カ国語対応の両替機を導入。国内外の観光客をターゲットに戦略を描く。県全体への経済波及にも期待が掛かる◆注目すべきは、米軍跡地の活用によって、本島中部に新たな人・モノの流れができたことだ。那覇市の新都心地区や北谷町の桑江・北前地区なども、跡地利用で大きく発展を遂げた。在沖米軍基地の整理縮小、跡地の活用にこそ、沖縄振興のカギがある。(治)

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