eコラム「北斗七星」

  • 2015.04.08
  • 情勢/社会

公明新聞:2015年4月8日(水)付




日曜版『文学大博覧会』執筆者の出久根達郎さんは直木賞作家でエッセイストだが、もう一つ"味な顔"を持っている。全国紙の「人生案内」回答者である。このほど、六百回に及ぶ掲載分から三百六十六篇の"悩みと回答"を選び、『人生案内』と題し出版した(白水社)◆悩みといっても金銭問題やら恋愛、夫婦関係など多種多様。そういった相談事にどう対応しているのだろう? 読者にとっても役立つのではと、出久根さんに仕事ぶりを綴っていただいた(3月28日付)◆すると貴重なことが分かった。相談する人は、悩みの軽重など関係無いのだ。だから相談を受ける人は相手の悩みを「些細なこと」「どうでもよい」と判断せず、「黙って聞いてあげる」ことが大事だという◆相手の話を決して遮らず、うなずいたり相づちを打ったりして耳を傾ける。「大抵の悩み事は人に打ち明けるとスッキリする」と出久根さん◆この経験は友人との対話でも大いに役に立ちそうだ。選挙戦の最中、公明党の政策や実績を友人に一方的に語る前に、まずは悩みや党への注文・意見を聞くことも大事だろう。しかも相手の話を遮ることなく「なるほどなるほど」「そうかそうか」と時には相づち、時には黙って聞くことだ。そして最後に公明党のPR。対話と討論は違う。お試しあれ。(流)

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