e衆院予算委分科会の質疑<中>

  • 2015.03.13
  • 政治/国会

公明新聞:2015年3月13日(金)付




生産緑地 指定要件見直せ 高木(美)さん



第3分科会で高木美智代さんは、都市部で環境保全や防災空間などとして多面的な役割を担う都市農業の重要性を強調。


その上で、相続税の納税猶予が受けられる生産緑地の指定要件を、現行の農地面積500平方メートル以上から引き下げるとともに、「自治体自らが設定できる仕組みに見直すべきだ」と主張した。


麻生太郎財務相は、年末に予定する2016年度の税制改正大綱を取りまとめる中で、検討するとの考えを示した。


また高木さんは、都市農業を存続させるためにも、一般農地と同様に生産緑地にも相続税の納税猶予の適用を受けたままの貸借を特例で認めるべきだと訴えた。



風力発電普及進めよ 稲津氏



第7分科会で稲津久氏は、風力発電の普及に言及し、「導入を促進するには送電網の強化が不可欠だ」と強調。その上で、「北海道は最もポテンシャルの高い地域」として、北海道と本州をつなぐ送電ケーブル「北本連系線」の運用容量のうち、緊急時に電気を受給するための"マージン枠"の積極的な活用を訴えた。


宮沢洋一経済産業相は、「地域間連系線の活用を図ることは大事」と述べ、今年4月に発足する「電力広域的運営推進機関」での検討を進めていく考えを示した。



造血幹細胞移植 健康手帳が重要 中野氏



第5分科会で中野洋昌氏は、白血病などに対する造血幹細胞(骨髄、末梢血幹細胞、さい帯血)移植に関して「移植後の患者に対するフォローが重要だ」と力説。造血幹細胞移植推進拠点病院での健康手帳配布などを訴えた。


山本香苗厚生労働副大臣(公明党)は、関係学会が手帳の統一化を検討していると説明した上で「2015年度は、こうした取り組みも支援しつつ、全ての拠点病院で手帳の作成・配布に取り組めるよう推進したい」と答えた。


また中野氏は、公明党の推進で、全都道府県が実施している小児救急電話相談(#8000)の相談件数が増えていると指摘。深夜相談の体制整備などで、国の支援強化を主張した。



形式卒業者 夜間中学入学を 国重氏



第4分科会で国重徹氏は、公立夜間中学校の入学資格が義務教育未修了者に限られていることについて、学校側が生徒の将来を考慮し不登校などの長期欠席者にも卒業証書を授与する事例があることを指摘。


その上で、「(入学希望者の中で)一定日数以上の出席がない場合は形式的な卒業と判断し、公立夜間中学校への入学許可を与えるべきだ」と訴えた。


下村博文文部科学相は、中学校卒業後の学び直しの機会を提供することの重要性に理解を示し、「教育委員会や夜間中学校の関係者と連携して対応を早急に検討する」と応じた。



浜松市の崩落橋復旧支援早期に 大口氏



第8分科会で大口善徳氏は、浜松市で今年1月31日に発生した土砂崩れによる原田橋の落下事故について、早期復旧に向けた予算措置を求めた。

国土交通省の深澤淳志道路局長は「市の要望を踏まえ防災安全交付金などで適切に支援する」と答えた。




化学物質過敏症の発症者を守れ 輿水氏



第6分科会で輿水恵一氏は、微量な化学物質に反応し、頭痛やせきなどの症状が出る「化学物質過敏症」に苦しむ人の過酷な生活に触れ、「発症者が安心して暮らせる環境を整備する取り組みを」と強調した。


また、ミツバチ減少の原因とされているネオニコチノイド系農薬を使う際は、「農業者への健康やミツバチなどの生物、農作物を食べた人への影響を適切に判断していくことが重要」と指摘。


林芳正農林水産相は、農薬を使う農家と養蜂家の情報共有が大事とした上で「農薬の適切な使用を徹底したい」と答えた。

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