eコラム「北斗七星」

  • 2015.02.23
  • 情勢/社会

公明新聞:2015年2月21日(土)付




受付や荷物係がロボットというホテルが今年7月、長崎県のハウステンボスに誕生する。未来学者アルビン・トフラーが『第三の波』を出版したのは35年前だが、世界を覆うロボット産業革命は「第四の波」といえる◆政府は先月、2020年までに官民で1000億円を投じ、市場を現在の4倍にする戦略を発表した。世界一のロボット活用社会をめざす◆福島第1原発事故で、国産は屈辱を味わった。現地に入ったのは掃除機「ルンバ」を開発した米社製だった。日本のロボット工学は鉄腕アトムに憧れ、エンターテインメント化したと指摘される。二足歩行もいいが、ドアノブを回せないと頼りにならない◆産業ロボット世界4強の安川電機(北九州市)は、実用性で世界を唸らせた。20年前、ロボット事業は年間20億円の赤字だった。「アームを2倍に」「関節を増やして動きを自由に」といった顧客の要望に対し、「すべてイエスと言え」との経営方針がそれを変えた(『九州を創る男たち』産経新聞出版)。同社は今、世界の産業ロボットの2割超を生産する◆「消費者が求めているものを考えてから、技術開発に向かうべきだ。技術開発してから、さてどうやって売ろうかと考えるのはだめだ」(スティーブ・ジョブズ)。課題解決型は公明党地方議員のお家芸でもある。(也)

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