e相互理解が平和への一歩

  • 2015.02.16
  • 情勢/国際

公明新聞:2015年2月15日(日)付




アフリカと日本の未来を語る

駐日ベナン共和国 特命全権大使 ゾマホン・ルフィン氏

公明党国際局次長(参院議員) 谷合正明氏



「21世紀はアフリカの世紀」――。その希望の大陸から日本に留学生としてやって来て、今では駐日ベナン共和国特命全権大使を務めるゾマホン・ルフィンさんと、"アフリカ大好き"の谷合正明・公明党国際局次長(参院議員)が、両国友好をめぐって語り合いました。



教育面で共通点



谷合 今年は、ベナン共和国独立55周年の佳節です。大変におめでとうございます!


ゾマホン 今回、このような対談の機会をいただき、山口那津男代表はじめ公明党の皆さんに感謝します。


谷合 実は、私はアフリカが大好きなんです。大学院の修士論文のテーマはタンザニアの農業。国際医療ボランティア団体「AMDA」の職員時代には、アンゴラ、ザンビアなどで活動しました。国会議員になってからは独立前の南スーダンにも行きました。まだベナンには行ったことはありませんが、AMDA時代の上司がJICA(国際協力機構)の職員として貴国で活動しています。


ゾマホン 本当? 私は2月末から帰国する予定です。2日でも3日でもいいから、谷合さんも一緒に行きましょう! すぐに飛行機の切符の手配をして(笑い)。


谷合 ありがとうございます(笑い)。



ゾマホン 人類発祥の地。もっと知って!



谷合 民主主義の価値観を共有



ゾマホン 私は、日本の皆さんにアフリカのことをもっと理解してもらいたいと願っています。だってゾマホン・ルフィン氏"人類発祥の地"なんですから! 宗教や言葉、肌の色は違っても、日本人の祖先もアフリカからやって来たんです。来日して今年で21年になりますが、日本に来て一番驚いたことは、アフリカには50以上の国があるにもかかわらず、日本の教科書にはわずか数ページしか書かれていないということです。アメリカやヨーロッパについては、何十ページも書かれているのに。これは先進国としてどうなのかと思う。どうか、教科書でアフリカのことをもっと取り上げてほしい。


谷合 公明党の創立者である池田大作SGI(創価学会インタナショナル)会長は、「21世紀はアフリカの世紀」と言われています。


ゾマホン 本当にありがたいことです。私は上智大学大学院に留学し、日本の文化について学びました。そこで気付いたのは、(1)両親へ感謝の気持ちを持つ(2)兄弟は仲良くする(3)友人を大事にする(4)ルールに従う――など、日本とベナンの伝統的な教育には、共通点がたくさんあるということです。自然を大事にする精神も似ています。



古い友好の歴史



谷合 アフリカと日本の友好の歴史も非常に古い。アフリカの人が初めて来日したのは、16世紀、織田信長や豊臣秀吉の時代といわれています。そして、大使が生まれた1964年には東京オリンピックが開催され、アフリカからも多くの国が参加しました。公明党も、この年に結党されました。


ゾマホン これまで、日本とアフリカの間では紛争も起きていません。これからますます仲良くしていかなければなりませんね。


谷合 その意味で、日本の学谷合正明氏校の先生が、教員の身分を持ったままで青年海外協力隊に参加できる「現職教員特別参加制度」も大事な取り組みです。海外で体験したことを日本の子どもたちに伝えていくためにも、アフリカへの派遣人数をもっと増やしていきたいと思います。 


ゾマホン よろしくお願いします。今、日本とベナンの間には飛行機の直行便がありません。日本からアメリカ・ニューヨークまでなら5万円以下でも行けますが、アフリカまでは安くても10万円は掛かります。これでは、日本人はなかなかアフリカには行けません。どうすれば多くの日本の皆さんが、アフリカに来ていただけるか。公明党の皆さんにも支援をお願いしたい。


谷合 しっかり取り組みます。2013年、貴国のボニ・ヤイ大統領がわが党の山口代表と会談した時にも話題に上りましたが、ベナンは治安も良く、日本と同じ民主主義の価値観を共有しています。東日本大震災のとき、大使が手弁当で支援してくれたことも忘れていません。


ゾマホン うれしいです。


谷合 2020年には、2度目の東京オリンピックも開催されます。アフリカ諸国からも選手はもちろん、多くの方が来日されるでしょう。アフリカと日本の新しい交流の時代を構築したいと思います。


谷合 昨年、日本を訪れた外国人が1300万人を突破しました。政府は20年までに2000万人達成を掲げています。世界との交流がますます活発になる中、われわれ日本国民の「国際人」としての振る舞いが大切だと感じます。



ゾマホン 他者を尊重できるのが国際人



谷合 新たな交流の時代を築く



ゾマホン まず大事なことは、自分の国の文化や歴史をきちんと理解することです。これを身に付けなければ、立派な国民、市民とは言えません。それが国際人としての第一歩です。そして、外国のことをよく理解しようとする気持ちを持つことです。外国語をしゃべれなくても、相手を尊重する気持ちがあれば立派な国際人になれます。


谷合 同感です。私は、AMDAで難民支援の仕事をしてきました。今も母校・京都大学で「国際人とは何か」をテーマに講演しています。そこでは、海外だけでなく、国内に住む難民の方の紹介もしています。本当の国際人とは遠い国に関心を持つと同時に、自分の身の回りの家族や地域のことを知らなければいけないと思うからです。


ゾマホン 正しい考え方だと思います。谷合さんは本当に心が温かい。


谷合 アフリカで暮らす中で、多様性を尊重することを学びました。アフリカに行っていなければ、政治の世界に飛び込んでいなかったかもしれません。



人間性と愛情を



ゾマホン 本当にうれしいです。世界を美しくするためには、日本人の志を示すべきだと思います。日本人は相手のことを尊重できる民族です。他人に迷惑を掛けないようにする。そういう精神を持っています。貧困など国際社会の問題を解決するためには、欧米の視点ではなく、日本の目で世界を見ることが必要です。人間性と愛情の精神を示せば、日本はもっと美しくなるし、世界はもっと安全になるはずです。


谷合 ありがとうございます。教育・医療・防災などの分野で、アフリカとの技術協力をさらに強化していきたい。また、ただ援助をするだけではなく、人的交流も盛んに行うことで"相互扶助"の関係を構築するべきです。


ゾマホン 今日は谷合さんから、公明党の"スピリット"を学ぶことができました。本当にありがとうございました!


【ゾマホン・ルフィンさんプロフィル】1964年6月生まれ。ベナン国立大学を卒業後、中国に留学。94年に来日。日本語学校を経て、上智大学大学院に学ぶ。テレビタレントとして幅広く活躍し、2012年に駐日ベナン共和国特命全権大使に就任した。

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